
ARGENTINA, MILEI, LIDER MESIÁNICO.-09-2023.
昨年のインフレ95%、今年は136%が予測されているアルゼンチン。現在、日常の市民の買い物では小売店での午前中の売値が午後には値上げされているという具合だ。
スーパーマーケットでは棚に並べている商品の価格がレジでは値上がりした価格になっている。その理由は商品に付けてあるシールの価格を毎日変更する時間がないからである。小売業者によっては販売を控えているところもある。なぜ? 仕入れコストが分からないからである。
貯金することは意味がない。今日のペソの価値が1年後には半分になっている可能性もあるからだ。米ドルで貯金したいが、それを手に入れるのは非常に難しい。国の経済規模の割に輸出量が少なく、また外国からは経済的に不安定なアルゼンチンに投資する魅力はない。だから外貨は常に不足している。その上、輸出にも輸出税がかかる国。
20世初頭には世界で経済トップの国であったこの国が20世紀初頭には経済大国であったのがウソのようである。今も資源に恵まれ、土壌が豊かで食料の宝庫でもある。それが無能政治と汚職と資金のバラマキで100年後の今、市民生活を困窮させ、自国に失望して外国に移民している若者が多くいる。スペインでもアルゼンチン出身者を多く見かけるようになっている。
余談ながら、GDPで世界2位だった日本は少子化と巨額の負債を抱え、何も決めない政治家の無能とでアルゼンチンと同じような道を歩むかもしれない。
中央政府から各州に指示したバラマキボーナスの労働者への支給を拒否している州が多くある。どこも資金難に陥っている。いるのか、いないのか分からないアルベルト・フェルナデス大統領への市民の不満は爆発寸前にある。彼もネストル・キルチネールとその夫人クリスチーナ・フェルナンデスの二人の元大統領と同じ正義党(ペロン党)に属する議員だ。が、後者によって無能化させられている。