新学年の開始を目前に控え、ニューヨーク市では「サブウェイ(地下鉄)・サーフィン」撲滅に向けた部局横断的な認知向上キャンペーンを開始した。
サブウェイ・サーフィンとは、走行中の地下鉄の屋根に乗ったり、外側にぶらさがる危険行為。近年、若者が高架を走行中の列車でサブウェイ・サーフィンをして落下したり、頭部を強く打ち付けるなどして死亡する事故が相次いでいる。市の発表によると、今年はすでに5人の死者が出ており、2018年から2022年の合計死者数と並んだ。
死亡事故以外にも、ニューヨーク市警察が今年取り締まったサブウェイ・サーファーは87人にのぼり、前年の3倍近くに到達した。今年1月から6月までに地下鉄を運営するMTAが記録した件数は、450件に達しているという。実際に地下鉄に乗車していると、中高生ほどの少年らが集団で電車のつなぎ目に集まり、登っていく場面に遭遇することも珍しくない。SNSで注目を集めるため、屋根で飛び跳ねたり、ダンスをしたりする姿を撮影し、TikTokなどに投稿しているケースもある。
キャンペーンでは「Subway Surfing Kills – Ride Inside, Stay Alive(地下鉄サーフィンは命を落とす – 中に乗って、生き延びろ)」のスローガンのもと、同年代の若者を起用し、多様なチャネルを通じて思いとどまるよう呼びかける。