この原稿を書いているのが8月の下旬だが、9月1日は防災の日である。地震に台風、そしてゲリラ豪雨と、最近の気候や自然環境は明らかに昔と違う。猛烈な強さにまで発達し、川やダムを氾濫させ、甚大な被害をもたらす近年の台風。記録的猛暑で養殖魚も死に絶え、日中は外出できないほどの暑さとなる。こうして気が付けば、毎年何らかの災害が起こるのが今の日本の現状である。もちろん、それは自然相手の遊びをする釣り人にも無関係ではない。釣り場にいても災害は容赦なくやって来る。その時に果たして生き残れるのか?今回は釣りと防災について今一度考えてみたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)
もしもは突然やってくる
災害はある日突然やってくる。地震などがそうだ。もちろん、釣りの最中である事も十分にありえる。そんな時、慌てず騒がず冷静な行動が出来るだろうか?
ちなみに今後南海トラフ地震、マグニチュード8~9クラスの地震の30年以内の発生確率は70~80%(2020年1月24日時点)とされている。場所によっては数分で津波が押し寄せる場所もある。釣り場でもしもこのクラスの地震に遭遇したとなると、かなり危険だ。もちろん、災害は地震だけではないが、日頃から釣り場にいても災害に対する意識を高めておきたいものだ。
見て高める防災意識
例えば川ならば、水門の確認や橋脚の危険水位の確認をする事ができる。津波や増水において、水門は最後の砦となってくれるので、開閉時間なども含め位置などを自分の目で確認しておくと良い。漁港でも同じで、防潮堤や消波ブロックの役割を再度確認しておくのもよい。
ちなみに水門や消波ブロックは釣りのポイントとしても優秀なので、狙うついでに考えておくのもいいだろう。
川の橋脚には増水時の水位の後や、警戒水位のマークを確認できる所がある。これは目で見える分、リアルに災害を想像できる。もしも今この水位になったらと、”恐怖”を想定する事はとても大切だ。
防災用品のチェック
防災用品というと、水やカンパン、缶詰に懐中電灯などが上げられるが、普段釣りに使っているアイテムをそのまま活用できるものがある。例えば、ヘッドライトや風に強いターボライター。ゴミや汚れた釣り具を入れられる、マルチバスケットに十徳ナイフなどだ。これらは釣りだけでなく、キャンプでも活躍しているので、持っている方はこの機会に総点検をしてみる事をおすすめする。