社会一般に言う平等とは「損得勘定なし」で「ドライな関係」ともいえ、まるでコンピューターの0と1のような割り切りの良さにも感じてしまいます。私はそれとは対極なウェットな方ですので時として平等が独り歩きしすぎているように思えるのです。
産経に「アンコンシャス・バイアスの実態 『男らしさ』に苦悩の男性増加」という興味深い記事があり、その中に収入が低くて妻にいつも文句を言われていた夫がある日、切れて怒鳴り返したら妻子は家を出た、という話があります。男は稼ぐマシーン扱いでしょうか?これでは男女平等どころか男の立場がどんどん隅に追いやられているようにすら見えます。
本当の男女平等とは何でしょうか?私はそれぞれの特性や得手不得手を知り、それを尊重したうえでどうやったらそれを補えるか知恵を絞ることなのだろうと思っています。つまり男=女という等式ではなく男ー女+補正値=ゼロになるようにすべきと思います。(もちろん、女-男+補正値=ゼロでも同じことです。)
そこには案外「正義感」という懐かしい表現が似合うのかもしれません。例えば夫婦で買い物に行って重いものを持つのは男性の正義感だし、いつも清潔なシーツに代えてくれるは女性の正義感でもある気がします。つまりお互いがリスペクトしあって補い合えるからこそ生まれる真の男女平等なのでしょう。長く北米に住んでいるので異性を全く意識しないリスペクトの表現力が私の中の男女平等です。
では今日はこのぐらいで。
編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2023年8月31日の記事より転載させていただきました。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
【関連記事】
・「お金くばりおじさん」を批判する「何もしないおじさん」
・大人の発達障害検査をしに行った時の話
・反原発国はオーストリアに続け?
・SNSが「凶器」となった歴史:『炎上するバカさせるバカ』
・強迫的に縁起をかついではいませんか?