世界に13億人以上の信者を有するキリスト教最大の教派、ローマ・カトリック教会の最高指導者、ローマ教皇フランシスコは31日から9月4日までの日程でモンゴルを司牧訪問する。フランシスコ教皇を含み、ローマ教皇がユーラシア大陸に位置する内陸国モンゴルを訪問するのは今回が初めてだ。

ウランバートルにある聖ペテロ・聖パウロ大聖堂で礼拝に参加するモンゴルの信者たち(2023年8月28日、バチカンニュース公式サイトから)

モンゴルは1990年に民主化され、92年2月、新憲法で「信教の自由」が保障されて以来、15歳以上の国民の64・4%が宗教を信じているという。同国国家統計局の2011年のデータによれば、同国の主要宗教は仏教、特にチベット仏教が86%以上を占め、次いでイスラム教4・9%、シャーマニズム4・7%だ。キリスト教は3・5%と少数宗派に過ぎない。カトリック教会の信者人口が乏しい国をローマ教皇が司牧訪問すること自体、非常に異例と受け取られている。

以下、バチカンニュースの報道に基づく。

モンゴルのカトリック教会の最高指導者はモンゴルの首都ウランバートルの使徒府代理のジョルジョ・マレンゴ枢機卿だ。同枢機卿は2020年から、仏教のラマ教とシャーマニズムに影響を受けたモンゴルの小さなカトリック信者たちを導いている。彼は国内の使徒的庁(教区の前段階)の長として、約1500人の信者と9つの教会に責任を持っている。

マレンゴ枢機卿は、バチカンメディアとのインタビューの中で、「ローマ教皇の訪問は私たちも教会の中心にいることを感じさせてくれる機会となるだろう。地理的には、私たちは伝統的な軸に比べて世界の端に位置しているが、教皇を私たちの間に迎えることで、私たちは遠くではなく、教会の中心に非常に近い位置にいることを実感できる。また、教皇の訪問は、聖座とモンゴルとの良好関係をさらに発展させる機会となるだろう」と強調している。

同枢機卿はまた、「地方教会にとって、ペテロの後継者を迎えることは大きな名誉であり、特別な恩寵だ。私たち全員にとって本当に素晴らしい贈り物だ。この国にとって、800年前に当時の教皇インノケンティウス4世が、モンゴルの支配者との対話のためにモンゴルへの最初の平和使者を派遣して以来の出来事となる。私はこれが特別な意義を持つ歴史的な旅行であり、国際政治の舞台でも特に重要だと考えている」と述べている。ちなみに、ロシアと中国の間にある内陸国モンゴルの教会指導者はまだ49歳で世界最年少の枢機卿だ。