原発処理水問題、日本人が魚を爆食いできるチャンス
原発処理水の海洋放出が始まりました。報道では現地漁港で働く方々の心配そうな声を繰り返し報じており、セロトニンが少ない日本人の弱点が見事に出てしまっています。
「風評被害」があるかどうかわからないのに風評被害があるのだと思い込んでしまっているのです。またセリの価格が〇%下がっていると競うように報じる一方、福島の漁港での海洋放出後の初日のセリはいつもより1割ぐらい高値がついていました。それを報じるとつじつまが合わないのでそれにはあまり触れないわけです。
中国が日本の鮮魚と水産加工物の全面輸禁に打って出ました。これは完全に政治的判断で中国外交部からすれば「日本は中国の言うことを聞かないから懲らしめてやる」です。
しかし、日本は中国の華夷思想には影響を受けないし、冊封関係もありません。つまり中国が勝手に自分たちが偉いと思いこんで「小日本」をバカにしている極めて屈辱的な話です。ならば「中国では永遠に日本の魚は食べさせない。食べたきゃ日本においで」というスタンスでよいのでしょう。
漁業関係者からは「中国向けが売れなくなって売り上げが激減した。だから政府が保証せよ」という声も上がっています。個人的にはそれは甘えだと思います。皆さん、中国のことをよく思っていないのに魚を売る時だけは「お客様は神様です」は都合が良すぎます。
ビジネスをしている人たちは常にリスクと背中合わせでそれを回避するために必死の努力をしているのです。今回の中国の行動もある程度は予想できたわけです。なのでまずは日本人の魚介類の消費を回復させ、うまそうに魚を食べるシーンを皆で見せつける行動からスタートしましょう。

処理された水を貯めているタンク NHKより
大谷翔平選手のいるエンジェルスはア・リーグ西地区で現在61勝67敗。地区優勝の芽はまずありません。というより私はそこまで野球通ではないですが、見ていて「弱い」の一言。なぜ弱いのか、私は多くの解説者が論じる様々な点とは全く違った理由だと考えています。
それは大谷翔平選手がいるからです。投打で活躍し、彼に人気が集中するため、他の選手が腐る、それが理由でチームとしての活性度は低くなる、それだけの話です。
例えばある会社で作業チーム9名が組成され、その中の一人がダントツに出来るとします。彼(彼女)の発想は素晴らしく、行動力、実行力も伴い、圧倒する成果を出したとします。すると残る8人はアイディアすら出すことを止めます。なぜならそのダントツのリーダーに勝つことは出来ないからです。
つまりスポーツや作業チーム全てそうなのですが、その勝負の相手とは対外的な売り上げや勝利数だけではなく、チームが一丸となれるかどうかにかかっているわけです。
今回、大谷選手は靭帯損傷で今季の投手は終わり。バッターもしばし様子を見る、の判断になりました。オフ後のフリーエージェントの影響とは金銭的問題でしょう。
それよりもエンジェルスのオーナーの損失はもっと大きいと思います。目先の稼ぎのために彼を酷使し、壊してしまい、チームもダメ。野球運営も会社経営も同じなのです。一人の人間ができる限界はあります。そういう意味ではエンジェルスのフロントは最低のマネージメントだったと私は思います。
後記 先週お伝えしたアニメイベントは結局どうなったかといえば昨年より売り上げは微増。ただ非常に大きな手ごたえがありました。3日間、参加者は回遊魚状態になり5-6回ぐらい来る人もいる中、ディスプレイを変え、出さなかった商品を日替わりで押し出すことで「あれっ、こんなのあったんだ」状態を作り出し、まんべんなく在庫がはけました。初日に全部出すと売れ線だけが消え、あとはカスになって勢いが止まるのが一番怖かったのです。昨年がそうでした。今年は3日間尻上がりに売り上げが伸びた、これは私たちの大勝利です。
では今日はこのぐらいで。
編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2023年8月26日の記事より転載させていただきました。
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