失敗ベタの末路
準備を整ったら始めようと考える人の一部は、長い長い準備期間を経てスタートすることもあるかもしれない。その事例は退職後、念願の自分の店を持って飲食店オーナーになるといった夢の形でよく見聞きする。
しかし、準備をしっかり整えすぎるあまり「失敗できない」と一発で成功しようとアクセルを過剰に踏み込む。実際、虎の子の退職金を使ってそば屋やカフェをオープンするも、閑古鳥が鳴く中で仕入れコストや人件費、家賃などがドンドン出ていってしまい、あげくドンと大型の広告宣伝を打って出て大爆死というパターンを見ることがある。ノーミス、一発で成功しようと欲張るほど逆に大きく失敗の損失を出してしまうのだ。
どうすればいいか?繰り返すがスモールスタートである。いきなり会社をやめて収入ゼロの状態で一か八か起業するのではなく、まずは週末起業や小さな副業で月3000円を稼いでみる。飲食店経営を夢見るなら、いきなり開業してしまう前にアルバイトでもいいので実際に飲食店で働いてみる。資産運用に挑戦したいと思うなら、全財産を個別株に一括投資をするのではなく、まずは1000円を使ってあれこれ試して練習をする。
こんな具合に小さく初めて、たくさん失敗する経験を積み重ねるのである。損失が小さければ、精神的に動揺することもなく「こうするとうまくいかない」という貴重なデータを豊富に得ることができる。何より「失敗などどれだけたくさんしても良い」という覚悟を決めることが大量行動を生み出してくれるのだ。結果として成功へと導かれる。
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「準備ができてから」という人は永遠に準備は整わないまま5年、10年と時間は飛ぶように過ぎていく。やりたいことがあったら、「いつかやろう」ではなく「今すぐ小さくはじめる」という思考へ切り替えることを勧めたい。
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