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約140年間時を刻み続ける歴史の証人
ガッカリさせない魅力が溢れていた!
約140年間時を刻み続ける歴史の証人
時計台の時計は昼も夜も休むことなく動き続けています。1872(明治5)年に太陰暦から太陽暦に変更された際、明治の終わりまでに全国に72の時計塔が設置されましたが、約140年も動き続けているのは札幌市時計台だけです。
昭和初期に止まりかけたことがあったため、近所で時計店を営んでいた井上清さんが修理を買って出ましたが、財政的な理由で断られてしまいました。
井上さんは「死にそうな人がいるのにほおっておくことはできない」と、強引に修理を始めました。その後、時計台のメンテナンスは井上さんのご子息の和雄さんが引き継ぎ、現在は和雄さんから指導を受けた2人の職員が保守を担当しています。
ホールには、実際に使われている時計の兄弟時計が展示されており、時計の動く不思議な仕組みを確かめることができます。
鳩時計のような振り子時計で、小石を入れた木箱をおもりを動力にしています。おもりの重量は運針用が約50kg、打鐘用が約150kg。巻き上げは人力で2週間に1度行われています。不断の努力があってこそ、長く時計が維持されていることが分かりました。
ガッカリさせない魅力が溢れていた!
札幌市時計台は、館内に入らなくては分からない魅力がありました。道外から来た観光客は「思っていた以上に充実していて見る価値があった」と高評価。あまり期待されていない分、満足度が大きいようです。
まわりのビルが映りこまないように、下から見上げるアングルで写真を撮影すると、時計台らしさが引き立ちます。入館料は大人200円、高校生以下無料と言う破格の安さ。もう「ガッカリスポット」とは呼ばせません。その歴史と驚きを堪能してください。
札幌市時計台
- 住所:札幌市中央区北1条西2丁目
- 電話:011-231-0838
- 開園時間:8:45~17:10(入館は17時まで)
- 休館日:1月1日〜3日
文・写真・吉田匡和/提供元・たびこふれ
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