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恐竜好きにはたまらない展示もいっぱい!
本館の外にも展示物がいっぱい!

恐竜好きにはたまらない展示もいっぱい!

リマ自然史博物館の本館はメインホールを始め、"mamíferos(哺乳類)"や"peces(魚類)"、"aves(鳥類)"、"reptiles y anfibios(爬虫類と両生類)"など13の展示室に分かれています。

【ペルー】リマ自然史博物館と、史上最も重い動物「ペルセトゥス・コロッスス」の化石
(画像=『たびこふれ』より引用)

"dinosaurios(恐竜)"の部屋で来館者を迎えてくれたのは、白亜紀中期の南米大陸(当時はゴンドワナ大陸の一角)に生息していた肉食恐竜「Carnotaurus sastrei(カルノタウルス)」の模型。名前の意味は「肉食の雄牛」で、頭部に牛の角のような突起物があったことからそう命名されました。体長約7.7m、重さは約1.85t。極端に短い前肢と、南米最速を誇る発達した後肢の対比がおもしろいですね。

【ペルー】リマ自然史博物館と、史上最も重い動物「ペルセトゥス・コロッスス」の化石
(画像=『たびこふれ』より引用)

カルノタウルスの頭蓋骨。頭部にはまるで鬼のような角が生えています。また優れた両眼視力を持っていたそうです。

【ペルー】リマ自然史博物館と、史上最も重い動物「ペルセトゥス・コロッスス」の化石
(画像=『たびこふれ』より引用)

「Titanosaurio de Bagua(バグアのティタノサウルス)」は、ペルーアマゾンのバグアで発見され、ほぼ完全な上腕骨から復元された竜脚類恐竜の模型。写真右下に映っているのがその上腕骨で、長さは90cmもあります。そこから推測するに、この個体の体長は14m、高さは5mだったと考えられています。

【ペルー】リマ自然史博物館と、史上最も重い動物「ペルセトゥス・コロッスス」の化石
(画像=『たびこふれ』より引用)

長く伸びた鞭状の尾がいかにも恐竜的。余りの長さに、尾が展示室の外にまではみ出していました!

【ペルー】リマ自然史博物館と、史上最も重い動物「ペルセトゥス・コロッスス」の化石
(画像=『たびこふれ』より引用)

ペルーに生息する鳥類を紹介するコーナー。"Bosque amazónico(アマゾンの森林)"や"Monte ribereño amazónico(アマゾン河畔の森林)"、"Bosque húmedo montano(山岳湿潤林)"など、それぞれの生息域を細かく分類し、とても分かりやすい展示になっています。

【ペルー】リマ自然史博物館と、史上最も重い動物「ペルセトゥス・コロッスス」の化石
(画像=『たびこふれ』より引用)

"Mamíferos(哺乳類)"の展示室では、ペルー各地に生息するさまざまな哺乳類を紹介。アルパカやリャマ、ビクーニャ、鹿類を始め、メガネグマやジャガー、ピューマなどお馴染みの動物たちがたくさんいます。

【ペルー】リマ自然史博物館と、史上最も重い動物「ペルセトゥス・コロッスス」の化石
(画像=『たびこふれ』より引用)

"Livyatan, La Ballena Asesina(リヴァイアタン、シャチ)"と命名された部屋には、思わずビクッとしてしまうような巨大な展示物がありました。これは「Livyatan melvillei(リヴァイアタン・メルビレイ)」の頭骨の一部。リヴァイアタン・メルビレイは1200~1300万年前に生息していたというマッコウクジラ上科に属するクジラ類で、2008年にペルーのイカ州ピスコで発見されました。

頭骨と一緒に発見された歯の長さは36cm、これは捕食に用いるものとしては現在知られている動物の中で最大であることから、史上最大級の捕食者だったと考えられています。

【ペルー】リマ自然史博物館と、史上最も重い動物「ペルセトゥス・コロッスス」の化石
(画像=『たびこふれ』より引用)

"Paleontología(古生物学)"の展示室には、「Scelidodon(スケリドドン)」の化石もありました。スケリドドンは2万2000年前の更新世(または洪積世)に生息していたという、ナマケモノ属の哺乳類です。この化石は1991年、ペルーアンカシュ州の標高4,300mに位置するヤナコチャ湖で発見されたもので、その背丈はヒトの大人と同じくらいだったそうです。

本館の外にも展示物がいっぱい!

自然史博物館の本館を囲むように緑地が設けられており、敷地内には別館のほか、クジラの骨格標本の展示などもあります。

【ペルー】リマ自然史博物館と、史上最も重い動物「ペルセトゥス・コロッスス」の化石
(画像=『たびこふれ』より引用)

この骨格標本は、2003年にリマの北232kmにあるパラモンガ区の海岸に打ち上げられたオスのマッコウクジラです。体長は約16m、現地で10日間ほどかけて解体し、その後自然史博物館で処理・展示されました。

【ペルー】リマ自然史博物館と、史上最も重い動物「ペルセトゥス・コロッスス」の化石
(画像=『たびこふれ』より引用)

こちらには体長13.8mのオスのニタリクジラで、2000年にリマ州ワウラ郡ベグェタの浜に打ち上げられたものです。

【ペルー】リマ自然史博物館と、史上最も重い動物「ペルセトゥス・コロッスス」の化石
(画像=『たびこふれ』より引用)

別館の一室は"Minerales, Rocas y Invertebrados fósiles(鉱物、岩石、無脊椎動物の化石)"として一般に公開されています。ペルー国内で採取されたさまざまな鉱物や岩石のほか、無脊椎動物や古代植物の化石などが展示されています。

【ペルー】リマ自然史博物館と、史上最も重い動物「ペルセトゥス・コロッスス」の化石
(画像=『たびこふれ』より引用)

通路には、猿人からヒトに至るまでの進化を示す足跡なんかもありました。

【ペルー】リマ自然史博物館と、史上最も重い動物「ペルセトゥス・コロッスス」の化石
(画像=『たびこふれ』より引用)

博物館の一番奥には、こんな巨大なワニの模型が。古代の爬虫類を紹介する部屋ができるのでしょうか。完成が待ち遠しいです。

【ペルー】リマ自然史博物館と、史上最も重い動物「ペルセトゥス・コロッスス」の化石
(画像=『たびこふれ』より引用)

ペルー内外から集められたさまざまな植物が息づく植物園は、博物館見学後の休憩にもってこい。外部の喧騒もこの辺りまでは届かず、ゆったりとした空間になっています。

【ペルー】リマ自然史博物館と、史上最も重い動物「ペルセトゥス・コロッスス」の化石
(画像=『たびこふれ』より引用)

ハーブ園を併設した"La Casa de Ania(アニアの家)"は、廃棄物の分別や再利用、リサイクルを学ぶためのエコロジースペース。子どもたちが楽しく学習できるよう、さまざまな工夫を凝らしています。またアニアの家のすぐそばには、ペルーのサボテンを集めたサボテン園もありました。

見どころ満載のリマの自然史博物館、いかがでしたでしょうか?

学芸員に尋ねたところ、ペルセトゥス・コロッススの展示期限は未定ながら、恐らく3~4か月は続けるだろうとのこと。いつまでかは決まっていないというところが、何かにつけて大らかなペルーらしいですね。仮にペルセトゥス・コロッススの展示が終了しても、見どころはいっぱいあります。

リマを訪れたらぜひ、リマの自然史博物館へ足を運んでみてください。

文・写真・原田慶子/提供元・たびこふれ

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