道幅が同じでセンターラインもない!どっちが優先?

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ただし、交通量の少ない農道や林道、閑静な住宅街の道路では、道幅が同じでセンターラインがまったく引かれていない道路も存在します。
このような場合はどうすればいいのでしょうか。前出の元警察官は次のように説明します。
「道路交通法には『左方優先の原則』という基本的なルールがあります。つまり、左からくる車が優先されるということです。
道幅が同じ、あるいはセンターラインによる判別ができない場合には、自分からみて左から車が来ていたら、一時停止または徐行が必須です。一方、自分から見て右から車が来ていた場合は、自分が優先となります。
ただし、右から来ている車が止まらずに交差点内に進入してくる可能性は十分あります。そのため、自分が優先道路を走行していても、交差点に差し掛かったら、減速したり、すぐに止まれる速度で走行したりするといった自己防衛運転が欠かせません。」
車同士の場合は、自分から見て交差点の左から車が来ていたら、一時停止または徐行を行いましょう。
ちなみにこのルールには例外もあり、路面電車が進行してきたときは、必ず路面電車が優先となります。幅が同じような道路で標識がまったくない交差点に遭遇したときは、左方優先の原則ではなく、路面電車が優先(路面電車に対する進行妨害の禁止)となるので合わせて覚えておきましょう。
この先交差点かどうか分からないときはどうする?

信号や標識がない交差点の中には、周囲が塀に囲まれていたり、街路樹に覆われていたりすると、交差点であることがわかりにくくなっていることがあります。それどころか、交差点の存在にすら気づかないかもしれません。
このような交差点では、白線によってT字や十字のマーク(道路標示)が描かれていることもあります。
交差点の存在に気づかなかったとしても、路面にT字や十字のマークが描かれているのを見かけたら、「車やバイクなどが飛び出してくるかもしれない」と予測することも重要です。こうした危険予測も事故回避には欠かせません。
前出の元警察官は次のようなアドバイスをしてくれました。
「カーブミラーの有無で交差点の存在を知ることもできます。カーブミラーは、車庫の出入り口など、見にくい部分を見るために設置してあります。カーブミラーを見かけたら車が飛び出してくるかもしれないと思ってください。」
信号や標識がない交差点は数多く存在します。優先道路など決まったルールを把握しておくことはとても大切ですが、事故を起こさないために、常に危険を予測しながら走行することが何よりも大切なのです。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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