ポイント2:アウェイで勝ち点1以上を取ること

2023シーズン、ホーム戦とアウェイ戦における浦和の戦績は以下の通りである。ご覧の通り、ホームでは無類の強さを発揮するが、アウェイで同様とは言い難い。

  • ホーム:7勝1敗4分
  • アウェイ:5勝4敗4分

仮にアウェイの4敗分を引き分けにできていた場合、浦和の勝ち点は+4、かつ他チームの勝ち点は-8ともなる。あくまでも単純計算上の話ではあるが、負けを引き分けにできていれば、現在首位になっていた可能性さえあっただろう(現時点首位との勝ち点差6)。

今シーズンの残り、ホーム戦は5試合で、アウェイ戦は4試合。ホームで全勝しアウェイで引き分け(勝ち点1)以上にすることができれば勝ち点は+19以上ともなる。追い上げに必要な2つ目のポイントとしたい。

浦和レッズ DFアレクサンダー・ショルツ 写真:Getty Images

ポイント3:セットプレーによる失点を防ぐ

2023シーズン、浦和の失点パターンの内訳は以下の通りである。

  • パスによる崩し:失点数5
  • PK:失点数4
  • こぼれ球:失点数3
  • セットプレー:失点数3
  • その他:失点数2
  • クロス:失点数1
  • ドリブル:失点数1

内訳の比較でも、J1リーグ平均比較でも、特段セットプレーからの失点割合が高いわけではないが、ここではセットプレーからの失点に着目したい。浦和がセットプレーから相手にチャンスを作られていることが多いからだ。

第20節FC東京戦(0-0)は顕著で、浦和はF東京にセットプレーから3回のピンチの場面を作られた。クロスバーと枠外に助けられたものの、失点してもおかしくないシーンであった。どんなに敵陣に押し込んでいたとしても、セットプレーから失点すれば勝ち点を取りこぼす可能性も十分にある。セットプレーからの失点は防いでいきたい。


北海道コンサドーレ札幌 MF浅野雄也 写真:Getty Images

残りのリーグ戦でポイントとなる相手

最後に、浦和がリーグ戦追い上げに向けてこのあと気を付けるべき対戦を挙げると、第28節ガンバ大阪戦(9月24日アウェイ)と、第34節北海道コンサドーレ札幌戦(12月3日アウェイ)となるだろう。G大阪も札幌も、ともに今シーズンの得点数はリーグトップ5に入る力を持っている。かつ、この2試合は浦和にとってアウェイとなるためだ。

ポイント1で挙げたように、失点数を0又は1に抑えつつ、先制点を獲とられたとしても慌てることなく点数をとりにいくこと。ポイント2で挙げたように、アウェイで勝ち点1をとる戦いを選択する方法も視野に入れておくこと。リーグトップの守備力を誇る浦和なら、守り逃げることも十分選択肢としてあるのは間違いない。

リーグ戦も残り9試合となった。直近第25節では、上位3チームのうち勝ち点を積み上げることができたのがヴィッセル神戸の勝ち点1のみ。確実に勝ち点を積み上げることができれば、浦和にも2016年以来のリーグタイトルは見えてくるだろう。