1年に一度だけ巡り合える、織姫と彦星の七夕の伝説。
とってもロマンチックですが、このお話にカササギという鳥が作る「カササギの橋」が登場することをご存知でしょうか?
「七夕伝説は知ってるけどカササギは知らない!」という方もきっと少なくないはず。
そんなあなたのために、七夕伝説におけるカササギについて、そしてカササギという鳥について解説します。

目次
七夕伝説における「カササギ」の存在
「カササギ」はこんな鳥

七夕伝説における「カササギ」の存在

七夕で織姫と彦星を会わせるとされる「カササギ」とはどんな鳥?「カササギの橋」とはいったいなに?
(画像=『FUNDO』より 引用)

まずはじめに、七夕伝説におけるカササギという鳥の存在について見ていきましょう。

織姫と彦星が出会うためにできる橋「カササギ橋」
七夕伝説における「カササギ橋」は、「鵲橋(しゃくはし)」とも呼ばれます。
鵲というのは、カササギの漢字表記です。
もとは中国の伝説で、旧暦の7月7日の七夕の日に天の川にできるとされた橋です。
その伝説では、天の川の向こうとこちらを繋いで織姫と彦星が出会うために、たくさんのカササギが羽を広げて橋となってくれたとされています。
この逸話から、「鵲橋」という言葉は男女が良縁で結ばれることをあらわす言葉にもなっています。

「カササギ」はこんな鳥

七夕で織姫と彦星を会わせるとされる「カササギ」とはどんな鳥?「カササギの橋」とはいったいなに?
(画像=『FUNDO』より 引用)

では、鵲橋を作るというカササギとはどのような鳥なのでしょうか?
ここでは、カササギがどのような鳥なのかを見ていきましょう。

「サギ」と付くが「カラス」の仲間
カササギは名前に「サギ」とついていますが、スズメ目カラス科に分類されるカラスの仲間です。
羽の一部や腹部は白いですが、カラスより少し小柄です。

かつて日本には「カササギ」はいなかった
日本にはもともとカササギはいなかったとされています。
魏志倭人伝にも「鵲無し」と記述があり、万葉集以前にカササギが出てくる和歌もありません。
そのことから、当時日本にカササギはいなかったのではないかとされているのです。
カササギは、もともと北アメリカ西部、欧州全域、中央アジア、アラビア半島南西部、極東、オホーツク海北部沿岸に分布しているとされます。

現在は日本各地に生息する
カササギは、現在では日本各地に生息しています。
元々は生息圏ではありませんでしたが、人為的に移入されたものが野生化して定着されたと考えられています。
江戸時代ごろから九州北部で確認されるようになり、今では北海道や新潟県、長野県、福岡県などでは繁殖も記録されています。