7月の行事のひとつ「七夕」。
この行事には、天の川を隔てて会えない「織姫」と「彦星(牽牛)」が年に一度会える日とされますが、梅雨の時期ということもあり当日は雨が降る事も多いです。
雨が降ると2人はその年会うことができないともいわれていますが・・・、どうしてわざわざ雨が降ることも多い7月の行事となったのでしょうか。
これには、昔と今では七夕の時期が異なることが関係しているともされています。
そこでここでは、七夕の時期について解説していきます。
「七夕」があるのはいつ?

まずは、「七夕」がいつ行われる行事となるのかを見ていきましょう。
7月7日の七夕
七夕の催しが行われるのは、全国的に7月7日とされる事が多いです。
日本には飛鳥時代に伝わったとされる伝統的な行事で、この日は中国の伝説に由来する「織姫」と「彦星(牽牛)」の物語を背景に、願い事を書いた短冊を笹の葉につるすなどの習慣があります。
日本の夏の風物詩の一つとしても知られています。
当日は雨となることも多い七夕
七夕の当日である7月7日は、日本の気候条件によっては雨が降ることも多いと言われています。
これは、ちょうどその時期が日本における雨季である梅雨の時期に当たるから。
東京などでは、七夕が晴れとなるのは4分の1程度の割合ともされています。
伝統的な「七夕」

現在では、7月7日に催される七夕の行事ですが、伝統的な七夕の行事が7月7日になることはまずないと言えます。
旧暦の七夕があるのはいつ?
伝統的な行事の日、というのは現在だと江戸時代に用いられていた「天保暦」で換算される事が多くなっています。
現在の暦は、太陽暦となるグレゴリオ暦が採用されていますが、天保暦当時の日本では月の満ち欠けに太陽の動きを考慮した太陰太陽暦が用いられていました。
そして、天保暦では年明けを立春の日としていますので、現在の暦とは1ヶ月から1ヶ月半ほど差異が生じています。
そのため、伝統的な七夕というのは、現在の7月7日には行われません。
2030年までの伝統的な七夕の日をチェック!
では、ここからは2023年から2030年までの伝統的な「七夕の日」が現在の暦の何月何日に相当するのかをチェックしていきましょう。
・2023年:8月22日
・2024年:8月10日
・2025年:8月29日
・2026年:8月19日
・2027年:8月8日
・2028年:8月26日
・2029年:8月16日
・2030年:8月5日
地域によっては七夕を8月に行うこともある
地域によっては8月に「七夕」を行うところもあります。
例えば、仙台では、8月6日~8月8日の間に「仙台七夕まつり」が開催されます。
このお祭りは東北三大祭りのひとつにも数えられるほどの賑わいを見せます。
そして、8月に七夕をするのは仙台だけではありません。
同じく東北地方なら岩手県や秋田県、山形県でも七夕の行事が催される事がありますし、東京でも杉並区の阿佐ヶ谷で七夕まつりが開催されます。
旧暦の七夕も雨の確率は高い
8月中に来ることの多い旧暦における七夕。
この日の月齢は上弦の月となることから月は早く地平線に沈んでいくので、月明かりの影響を受けにくくなります。
そのため、織姫と彦星がわたるとされる天の川が見やすいとされています。
なにより、晴れていれば織姫に相当すること座のベガ、彦星となるわし座のアルタイル、そしてはくちょう座のデネブによる「夏の大三角」も見られます。
しかし、旧暦7月7日も雨の確率が低いわけではありません。
東京の統計では、約50%の確率で雨となるのだとか。