伝統的な料理の数々
それではテーブルについて、ゆっくりとお食事を楽しんでいきましょう。メニューには、ハプスブルク家の歴史を意識した、他ではあまり食べられない料理も並んでいます。
「女帝」マリア・テレジアの大好物で、王宮の舞踏会で出された伝説の料理、「オリオスッペ」もメニューにあります。何種類もの肉と野菜を何時間も煮込んで出汁をとった、深みのある味わいのスープですが、現在のウィーンのレストランのメニューで見かけることはまずないので、興味がある方はぜひ味わってみてください。
それでは本命、19世紀のウィーンの著名人たちが好んだレシピを再現した、ウィンナーシュニッツェル。仔牛肉は柔らかく、衣はパリパリ。他店のシュニッツェルと比較して、肉と衣の味付けがしっかりしていて、肉と衣の味わいのバランスが絶妙です。甘酸っぱいスグリのソースや、ヴィネガーで味付けされたポテトサラダ「エァダプフェルサラート(Erdapfelsalat)」ともよく合います。

デザートには、皇妃エリザベートが好んだことで有名な、スミレの砂糖漬けのアイス。こちらもウィーンで食べられるのは、限られたレストランやカフェのみです。繊細な盛り付けに、薫り高い味わい。ハプスブルク家の味覚をぜひどうぞ。

まとめ
本家の歴史が幕を閉じた後、そのコンセプトを継承した新しい「マイスル&シャーデン」。奇妙な歴史を持つ高級ホテル内にあるレストランでは、ハプスブルク時代からウィーン人や皇室に愛された名物料理が、今でもお客さんや通行人の目の前で調理されています。伝統的なウィーン料理を味わいに、ぜひ足を運んでみてくださいね。
文・写真・ひょろ/提供元・たびこふれ
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