ホンダの高級車ブランドのアキュラが電気自動車の新世代SUVモデルとなるZDXおよびZDXタイプSを米国で初公開。航続距離はシングル―モーター仕様が325マイル(約520km)、デュアルモーター仕様が315マイル(約504km)、最高出力500hpを誇るデュアルモーター仕様のタイプSが288マイル(約461km)を実現。デリバリー開始は2024年初頭を予定

ホンダが展開する高級車ブランドのアキュラ(Acura)は2023年8月17日(現地時間)、電気自動車の新型SUVモデル「ZDX(ズィーディーエックス)」および「ZDXタイプS(ズィーディーエックス タイプエス)」を発表し、米国カリフォルニア州ぺブルビーチで開催されたモントレー・カー・ウィーク2023において世界初公開した。

ホンダの高級車ブランドのアキュラが電気自動車SUVモデルの新型ZDXシリーズを発表
(画像=▲ホンダの高級車ブランドのアキュラが電気自動車の新世代SUVモデルとなるZDXおよびZDXタイプS(写真)を米国で初公開、『CAR and DRIVER』より引用)

ホンダは2040年までにEV・FCEV販売比率をグローバルで100%とする目標を掲げ、各地域の市場特性に合わせたEVの投入を精力的に進めている。今回発表されたZDXは、2013年まで北米市場で販売していたV6ガソリンエンジンモデルの高級クロスオーバーSUVであるYB1型アキュラZDXの実質的な後継を担う電気自動車の新世代SUVモデルで、昨年8月に発表した今後の電動化時代におけるアキュラ・デザインの方向性を示すデザインコンセプト「Acura Precision EV Concept(アキュラ・プレシジョン・イーブイ・コンセプト)」を具現化した最初のモデルに位置。また、ゼネラルモーターズ(GM)の「Ultium(アルティウム)」バッテリーを搭載した、GMとの共同開発モデルというキャラクターも有している。

ホンダの高級車ブランドのアキュラが電気自動車SUVモデルの新型ZDXシリーズを発表
(画像=▲ZDXは昨年発表した今後の電動化時代におけるアキュラ・デザインの方向性を示すデザインコンセプト「Acura Precision EV Concept」を具現化した最初のモデルに位置する、『CAR and DRIVER』より引用)

パワートレインについては、ZDXのAスペック(A-spec)が最高出力340hp(250kW)を発生するシングルモーターとデュアルモーター、タイプSが最高出力500hp(368kW)を発生するデュアルモーターを搭載。駆動用Ultiumリチウムイオンバッテリーは総電力量102kWhを確保し、航続距離は現地EPAレンジ換算でZDX Aスペックのシングル―モーター仕様が325マイル(約520km)、ZDX Aスペックのデュアルモーター仕様が315マイル(約504km)、ZDX タイプSのデュアルモーター仕様が288マイル(約461km)を実現する。また、充電は最大190kW(DC)に対応し、約10分の急速充電で約81マイル(約130km)の走行を可能とした。一方、懸架機構はマルチリンク式で構成し、ZDX Aスペックはコイルスプリング、ZDX タイプSはエアサスペンションを採用。制動機構は前ベンチレーテッドディスク/後ソリッドディスクを配備し、ZDX タイプSにはブレンボ製フロントブレーキ(6ピストンイエローキャリパー)を組み込んだ。

ホンダの高級車ブランドのアキュラが電気自動車SUVモデルの新型ZDXシリーズを発表
(画像=▲ZDXタイプSは最高出力500hp(368kW)を発生するデュアルモーターを搭載。駆動用Ultiumリチウムイオンバッテリーは総電力量102kWhを確保し、航続距離は現地EPAレンジ換算で288マイル(約461km)を実現、『CAR and DRIVER』より引用)
ホンダの高級車ブランドのアキュラが電気自動車SUVモデルの新型ZDXシリーズを発表
(画像=▲ZDX Aスペックは最高出力340hp(250kW)を発生するシングルモーターとデュアルモーターを設定。駆動用Ultiumリチウムイオンバッテリーは総電力量102kWhを確保し、航続距離は現地EPAレンジ換算でシングル―モーター仕様が325マイル(約520km)、デュアルモーター仕様が315マイル(約504km)を達成、『CAR and DRIVER』より引用)
ホンダの高級車ブランドのアキュラが電気自動車SUVモデルの新型ZDXシリーズを発表
(画像=▲懸架機構はマルチリンク式で構成し、ZDX Aスペックはコイルスプリング、ZDX タイプS(写真)はエアサスペンションを採用する、『CAR and DRIVER』より引用)

米国ロサンゼルスのアキュラ・デザインスタジオが手がけたエクステリアに関しては、昨年発表したプレシジョンEVコンセプトの基本デザインを踏襲し、パワーボートの造形にインスパイアされた流麗で力強いスタイリングで構成する。また、EVらしく開口部がないフロントマスクには3Dエンボスダイヤモンドパターンとイルミネーションサラウンドを配したシームレスなダイヤモンドペンタゴンを備える、アキュラのシグネチャーフロントフェイシアを採用。さらに、鋭角でシャープな形状のジュエルアイLEDヘッドライトおよびシケインDRLや、同じくシケイン形状を基調とした印象的なLEDリアコンビネーションランプ、新造形のアロイホイール(ZDX Aスペックは9J×20アロイホイール+265/50R20オールシーズンタイヤ、ZDX タイプSが9.5J×22アロイホイール+275/40R22オールシーズンタイヤまたはサマータイヤ)などを配備した。ボディサイズは全長197.7×全幅77×全高64.4インチ(同5022×1956×1636mm)、ホイールベース121.8インチ(同3094mm)に設定。ボディカラーには新色のダブルアペックスブルーパールのほか、アキュラTLX タイプSやインテグラ タイプSなどにも用意するタイガーアイパールなどをラインアップしている。

ホンダの高級車ブランドのアキュラが電気自動車SUVモデルの新型ZDXシリーズを発表
(画像=▲車両デザインは米国ロサンゼルスのアキュラ・デザインスタジオが担当。ボディサイズは全長197.7×全幅77×全高64.4インチ(同5022×1956×1636mm)、ホイールベース121.8インチ(同3094mm)に設定する、『CAR and DRIVER』より引用)
ホンダの高級車ブランドのアキュラが電気自動車SUVモデルの新型ZDXシリーズを発表
(画像=▲ボディカラーには新色のダブルアペックスブルーパール(写真)のほか、インテグラ タイプSなどにも採用するタイガーアイパールなどをラインアップ、『CAR and DRIVER』より引用)
ホンダの高級車ブランドのアキュラが電気自動車SUVモデルの新型ZDXシリーズを発表
(画像=▲フロントマスクには3Dエンボスダイヤモンドパターンとイルミネーションサラウンドを配したシームレスなダイヤモンドペンタゴンを配備、『CAR and DRIVER』より引用)
ホンダの高級車ブランドのアキュラが電気自動車SUVモデルの新型ZDXシリーズを発表
(画像=▲鋭角でシャープな形状のジュエルアイLEDヘッドライトおよびシケインDRLを装着、『CAR and DRIVER』より引用)
ホンダの高級車ブランドのアキュラが電気自動車SUVモデルの新型ZDXシリーズを発表
(画像=▲フロントと同じくシケイン形状を基調とした印象的なLEDリアコンビネーションランプを採用、『CAR and DRIVER』より引用)
ホンダの高級車ブランドのアキュラが電気自動車SUVモデルの新型ZDXシリーズを発表
(画像=▲ZDX タイプSには新造形の9.5J×22アロイホイール+275/40R22オールシーズンタイヤを装着。オプションでサマータイヤも選択可、『CAR and DRIVER』より引用)