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「2ドアクーペに見える4ドア」をフォードが作るとこうなる
2011年のフランクフルトに現れた、「4枚羽の怪鳥」
「2ドアクーペに見える4ドア」をフォードが作るとこうなる
フォード絡みで2ドアクーペに見える4ドア車…と言われると、日本人ならついウッカリとマツダ RX-8を思い出してしまいますが、本家フォードにも実はそんなコンセプトカーが!
しかもRX-8の観音開き「フリースタイルドア」ではなく、なんと前後バタフライ4枚ドア、しかもPHEV(プラグインハイブリッド)のエコカーであり、その正体はフォードのデザインテーマ、「キネティックデザイン」の新たな方向性を示すデザインスタディという。
2011年に発表されたにしてはずいぶんと斬新かつ先進的、情報量の多いコンセプトカー、フォード エヴォスを紹介します。
なお、「エヴォス」という車名自体はフォードが2021年から中国市場で販売しているSUVにも使われているので、混同には注意!
2011年のフランクフルトに現れた、「4枚羽の怪鳥」
一見すると2ドアクーペ、それもグラマラスな躍動感あふれる曲線美を持つボディに、グッと張り出した4つのフェンダーから大径ホイールとともに大地へグッと踏ん張る太いタイヤを見ると、典型的なアメリカン・マッスルスポーツか…と思わせます。
しかしそれは世を忍ぶ仮の姿(?)、扉を開けば最初からあるとわかりきっている前席左右ドアはもちろん、なんとリアフェンダーごとガバっと開く後席ドアまでガルウイング…否、バタフライドアと言った方がよいであろう、まさか、まさかの4枚羽!
後席ドアは乗降に直接寄与しないリアフェンダー後部を支点に開くため、実用化にあたってはラゲッジの実用性も犠牲になりそうですが、そこはそれ、コンセプトカーだからできる荒業ですが、2ドアクーペ風4ドア車のデザインとしては存外よくまとまっています。
2011年のフランクフルトショーで公開されたフォードのコンセプトカー、エヴォス(EVOS)はこの4枚羽によるインパクトが最大の関心を呼びましたが、「本質」は別だったようです。