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FIFA女子ワールドカップ(W杯)オーストラリア&ニュージーランド大会は、8月20日にイングランド対スペインの決勝戦が行われ、約1ヶ月間のドラマティックな戦いのステージに幕を下ろした。
決勝戦では欧州王者イングランドを無得点に抑えたスペインが、結果1-0で初のチャンピオンに輝いた。試合会場のスタジアム・オーストラリア(シドニー)は、圧巻のプレーで魅せた王者スペインの選手たちの笑顔と涙に包まれた。
ここでは、今W杯を追いかけてきた筆者の独自視点を交え、時間が経過しても覚えておきたい今大会にまつわる印象に残った記録や出来事をご紹介して行こう。
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史上最多、観客動員数約200万人プラス!
20日の閉幕後にFIFA(国際サッカー連盟)は今大会の観客動員総数を発表。その数は197万8,274人(1試合平均30,911人)となった。これは前回2019年女子W杯フランス大会の113万1,312人(1試合平均21,756人)を大幅に上回る新記録となり、今大会でスローガンとして掲げられていた「Beyond Greatness(偉大さを超えて)」を象徴する出来事となった。
また、会場となったオーストラリアとニュージランド2カ国内の9都市で、スタジアム観戦出来ない場合でも初の試みとして「ファンフェスティバル」という別の楽しみ方を提供していたFIFA。会場に程近い場所に特設ステージやスクリーンが設置され、世界中から訪れた人々が飲食や音楽ライブを含め、共に試合を楽しみ感動を共有できたが、この参加総数が約75万人である。スタジアム動員数にプラスすると270万人超えとなる。
さらにFIFAの統計によると、現地以外で試合を視聴した人々は約20億人ともされている。日本国内ではNHK放送局と特設サイト「FIFA+(プラス)」からの視聴が可能であったが、そのアクセス数は約5千万(FIFA+関連ページ含む)と、この数値も前回大会を上回る新記録となった。
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史上最多参加32カ国、輝いたアフリカ勢
参加国数がこれまでの24カ国から32カ国に増えた今W杯。8カ国(フィリピン、アイルランド、ザンビア、ハイチ、ベトナム、ポルトガル、パナマ、モロッコ)は初出場国となった。W杯という世界大会のピッチには、各国そして選手自身もまた相当な困難を乗り越えて辿り着くものだ。
中でも今大会で光り輝いていたのが、アフリカサッカー連盟(CAF)の国々(ナイジェリア、モロッコ、南アフリカ共和国)である。モロッコは初出場ながら、強豪ドイツを含むグループHを2位で通過しベスト16。南アフリカ、ナイジェリアもまたグループステージ以上の舞台へ進み、プレーで魅せてくれた。
ナイジェリアは、1991年の第1回目となる女子W杯中国大会から9回連続出場をしている国であり、過去最高成績は1999年アメリカ大会のベスト8であった。2019年の前回フランス大会ではベスト16に進むも、エースFWアシサト・オショアラ(バルセロナ)が怪我のため欠場し結果敗退している。
今大会では「その壁を越えたい」と意気込んでいたオショアラだったが、8月7日に行われたベスト16(対イングランド)の試合では、オショアラの言葉の実現が大いに期待出来る素晴らしいプレーが繰り広げられた。ナイジェリアの闘志が燃え上がり、欧州王者イングランド相手に延長戦からPK戦まで持ち越し。ベスト8の切符まで手が届く寸前にまで至った(0-0:PK2-4)。
この試合は今大会の中でも、ぜひ皆さんにおすすめしたい試合の1つだ。「FIFA+」では今大会のハイライトから全試合が引き続き無料視聴できる。もう一度観たい瞬間を楽しもう!
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