ユニクロの柳井正さんのインタビュー記事が日経に掲載されていましたが、相変わらず、氏の失敗論の展開でした。要は失敗することで強くなるのだ、と。20年ぐらい前にその話を聞いた時は鮮明な印象がありましたが、最近の柳井さんは失敗しないので、やや色あせた話だなという気がしています。

柳井正氏 ユニクロHPより
もちろん、これは私が柳井さんを批判しているのではなく、その真逆の尊敬であり親近感です。何故かといえば柳井さんの人生前半における失敗と後半の安定感や強さに於いては、比べる土俵が違いますが、私に似ているところがあるのです。
私の人生の失敗など無数にあります。万事休す、人生復活できず、といったレベルの失敗も数多くあります。でも、めげないんです。
小学3年か4年生の時、高松にある祖父母の実家で正月に一人で凧揚げをしていたら凧が田んぼの方に落ちたのであぜ道から田んぼの方に走っていったら体が宙に浮くような感じと共に一瞬にして暗黒になりました。枯草で覆っていた肥溜めに落ちたのです。感覚的に数メーター落ちて、浮かび上がったところで縁に摑まり這い上がりました。小学生ながら死ぬかと思った瞬間ですが、これで人生のウンがついたのでしょう。
その後の人生前半の無茶苦茶ぶりは死ぬ気で頑張れるという気持ちがついたからかもしれません。私の言う無茶苦茶というのはチャレンジであり、それは当然ながら法律や社会のルールからは微妙に外れていたこともないとは言えず、やんちゃなガキぶりだったと思います。17歳の時に付き合っていた彼女とは今でも年に一度ぐらいは会いますが、私を「山師だった」といいます。
変わったのはバンクーバーにきてからだと思います。社会規範の順守がいかに大事か、そして北米の人が余裕の表情でワークライフバランスを楽しんでいる中でものすごい業績や収入を上げている人だらけだったことに衝撃を受けたのです。日本では朝から晩まで会社漬けになるのが当たり前だったのに「なーんだ、人生、肩の力を抜いても大丈夫なんだ」と分かってしまったのです。
20代までにあまりにも阿呆な経験を積み上げてきたことで何をやっても怖くなかった、これが圧倒的な強みと自信につながります。それと共に失敗人生ではなく、人生足し算で、より高い目標にどうやったら届くのか、自己改革に注力してきたと思います。
その点、履歴書的な長所として私は粘り強さだけは絶対自慢できる部分で、成功するまでコツコツと努力する点は負けないです。このブログランキングでもいつかは1位になりたいと思っています。まだ総合で22000人中77位ですが。
中学生の時、縄跳びが学校全体科目になりました。学校として推奨していたのはたぶん2-3か月だったと思いますが、私は半年近く、凝りに凝りました。毎日1時間、2時間と飛ぶんです。夜、人気のないところで縄をヒューヒューさせて練習したのです。結果どうなったか、といえば普通の一重飛びは軽く1万回を超え、五重飛びは11回飛んだと記憶しています。当時の日本記録が16回ぐらいでした。月に1本は縄跳びの紐が摩耗して切れていました。学校一番というレベルは飛び越えていました。
失敗し続けると正直、メンタルによくありません。私のように強い精神力を持っていてもへこむ時は「凹む」のです。問題はこれをどうやって「凸」に変えるか、です。つまり失敗せずに伸ばす方法は何か、です。その為には敗因を分析するのが最大のヒントになるのです。