無在庫転売は違法?違法になるケース・ならないケース

無在庫転売自体は違法ではありませんが、中には違法になってしまうケースがあるため注意が必要です。販売を始めるまえにあらかじめ確認しておきましょう。

【違法となる例】商品を発送しない

商品を持たない状態で注文を受けるため、何らかの理由で仕入れ先で商品を確保できないと「代金を支払ったにも関わらず商品が発送できない」状態に陥ることがあります。この場合、すでに代金を受け取っているため債務不履行になる可能性があります。

【違法となる例】商品の取り扱いに必要な許認可を未取得

有在庫、無在庫に関わらず商品によっては許可を得ないと販売できないものがあります。代表例が転売を目的に商品を仕入れて販売しているケースです。この場合は、古物商許可が必要です。医薬品の転売や酒類の販売も許可がないとできません。

【訴訟リスクが高め】商標権の侵害

基本的に真正品の販売であれば商標権の侵害にはあたりません。しかし流通段階で第三者により商品に改造が加えられる可能性も否定できません。さらに、メーカ側が商品の保管状態や品質管理がしっかり行われているかどうかも把握できないため「商標の品質保証機能を害されている」としてメーカーから訴えられるリスクは秘めています。

【グレー】商品の公式サイトの写真を転用

公式サイトの商品写真を無断で転用し、自分の販売ページに載せた場合には著作権侵害が成立する可能性が高いです。ただし著作権侵害は親告罪であり、その商品が売れるのであれば画像の引用・転用は黙認するといったメーカーも無いわけではありません。そのため「グレーゾーン」といえますが、トラブルを避けるためにも無断転用はしないほうが無難です。

【違法とならない例】許認可取得済みかつ無在庫転売を許可するプラットフォームを利用

BUYMAのように、販売に必要な許認可を正式に得ており、無在庫転売を許可するプラットフォームを利用するのであれば無在庫転売の違法性は小さくなります。ただし先述したように、メーカー側が商標の保護に極めて敏感なスタンスである場合、訴訟リスクがゼロになるわけでなない点に要注意。事前に法的リスクをより細かく洗い出したい場合は、扱う商品やメーカーを決めた段階で弁護士に法律的な相談をしておくとよいでしょう。

無在庫転売の仕入れ先として利用されるECサイト

無在庫転売の仕入れ先として利用されるECサイトを紹介します。

Amazon

無在庫転売とは?仕組みや始め方、メリットと違法になるケース・ならないケース
(画像=Amazonはプライムデーに代表される大規模セールの値引き率が大きく、仕入れ先としても人気。Amazonで安く仕入れて他のECサイトで売って利益を出します。ちなみにAmazon.co.jpで仕入れて、Amazon.comに向けて輸出するといった「Amazon間せどり」も実は定番の販売手法の1つです(画像はAmazon公式サイトより引用)、『オトナライフ』より引用)

eBay

無在庫転売とは?仕組みや始め方、メリットと違法になるケース・ならないケース
(画像=個人でも海外輸出入が可能な越境ECプラットフォームとして、20年以上前から利用されているeBay。アメリカ合衆国カリフォルニア州に本社があるネットオークションサイトです。輸入品の仕入れ元としても定番(画像はeBay公式サイトより引用)、『オトナライフ』より引用)

タオバオ

中国の大手オンラインモールのタオバオ。日本語対応はなく中国語のサイトですが、安く仕入れることができます。

無在庫転売とは?仕組みや始め方、メリットと違法になるケース・ならないケース
(画像=中国輸入ビジネスで使われることが多いタオバオ。商品の種類も豊富で中国語が分かれば、安く仕入れが可能です(画像はタオバオ公式サイトより引用)、『オトナライフ』より引用)

アリエクスプレス

アリエクスプレスも中国のECサイトですが、アジアを中心に様々な国の商品が売られています。

無在庫転売とは?仕組みや始め方、メリットと違法になるケース・ならないケース
(画像=タオバオ、アリババと同じくアリババグループが運営するサイトです。タオバオは中国語サイトであり、アリババは購入に中国口座が必要ですが、アリエクスプレスなら小ロットかつ日本口座から購入可能です(画像はアリエクスプレス公式サイトより引用)、『オトナライフ』より引用)