日本では最近、日本に外国人が増えることに興味を持っておられる方が大勢いらっしゃいます。

私の最新書籍である「世界のニュースを日本人は何も知らない4 – 前代未聞の事態に揺らぐ価値観」 でも指摘しましたが、ほとんどの日本人は外国人が、特に先進国に長期間住んだり滞在することの難しさということをほとんど知らないのではないでしょうか。

ある国に外国人が長期間住んだり滞在するのにはビザが必要です。ビザにはいくつかの種類があり、最も一般的なものが観光ビザですが、これは数ヶ月間しか滞在できないことが多いです。

日本人はほとんどの国に取得することなしに訪問できるので、実は日本のパスポートは世界最強のものです。ですから、日本人の大半は外国に滞在すること、入国することがいかに難しいかということを知りません。

観光ビザの他に次に一般的なのは、留学生用のビザです。これも実は先進国の多くは非常に厳しい制限があり、最近はそれがもっと強化されています。

銀行口座の残高証明を提出しなければならないことは一般的ですし、日本で在籍していた学校の卒業証明書や、働いていたことがあるなら就労証明だって必要になります。

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ところが日本人の場合は、日本人が犯罪をしたり不法滞在をすることは非常に稀ですので、どこの国の留学生ビザを取るのも非常に簡単です。

その次がその国で働くことができる就労許可です。

実はこれは最も取得することが困難です。特に先進国は、現在ほとんどの国では高度技能がある人や投資家以外はこの就労許可を出さなくなっているという国が増えているので、何か特殊技能がある人や医師や看護師などの専門職、ITの専門家などでない限りはなかなか取ることができません。