ITmedia ビジネスオンラインに、嘗て『部下がどんどん「指示待ち人間」に──絶対にしてはいけないマネジメント法:マネジャーのお悩み相談室』と題された記事がありました。筆者に拠れば、『メンバーが自発的に動くためには(中略)指示は具体的すぎても抽象的すぎてもダメで、「程よい抽象度」で設定することがポイント』だということです。
此の私のブログの先月14日、『リーダーの醍醐味』という中で次のように述べました――人集め・組織作りにはリーダーが、「この集団はここの領域でこういう仕事をして、このように社会に貢献して進んで行くんだ」という明確なビジョン、更には組織としての使命を明示して行くことが極めて重要になります。
組織というのは、ある種の同志的結合とか一定の倫理的価値観といった共通意識を持っている必要があります。そこが十分伴わなければ、組織としての体を成さなくなります。ばらばらの個人が自発的に動いたとしても、組織として目的遂行に向かい自発的に動くということにはならないのです。
上司と部下がベクトルを共有し同じ方向に向かって動く一体感ある組織というのは、活気があって成長スピードも速いものです。会社における一体感とは、コーポレートビジョンをきちっと共有しながら、それが例えば各部の戦略的な対応という形になり、それを成し遂げるメンバーが同志になって行くところから生まれてきます。そのため同志的結合のある組織が最も強くなるのです。