「個」の育成による緩やかな新陳代謝で日本にフィットする「第3の道」を

 曽和氏は、ネトフリ式の苛烈な個人主義とも日本の集団主義モデルとも異なる、第3の組織モデルを提唱している。

「私がかつて所属していたリクルートのやり方ですが、採用段階から研修、リスキリングに至るまで、人材の流動が自然に起きるよう、計画的に設計する方法です。私は『自ら変わり続ける組織』と言っています。採用時から自立心が強く、定年までいたいと思っていない人を採用する。社員に対して若いうちからセカンドキャリア支援を行い、起業したい人を応援する。従事する職務とは関係がないスキルの開発や、個々の将来像を描かせるキャリア研修も充実させる。このように『個』を育成すれば自然と人材の新陳代謝が起きるので、常にフレッシュな組織が社会や時代の変化を敏感に感じ取り、独創的なサービスを生み出したり買収したりする柔軟さを担保できます」

 ネトフリ式の極端なやり方を横目でチラ見しながら、チームプレイの力と個人主義による労働者個々の自立を両立することが、これからの日本企業に問われているということだろう。

(文=日野秀規/フリーライター、協力=曽和利光/人材研究所代表)

提供元・Business Journal

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