凍結融解による浸食によりピラミッドが形成

南極のピラミッドがネットで話題になったの2016年だが、それ以前からその存在は知られていた。

2007年にアメリカ地質調査所(USGS)が発表した論文の調査によると、このピラミッド型の山には正式な名前はないが、南極のエルズワース山脈を構成する多くの山の一つで、1935年11月23日にアメリカ人飛行士リンカーン・エルズワースが南極上空を飛行中に発見したという。

1972年のUSGS 報告書によるとこのエリアは5億年以上前のカンブリア紀の三葉虫の化石を含む多くの化石が眠っていることで知られている。

南極のピラミッドは宇宙人が建造したのか? ナチスも調査!? 科学者の見解は…
(画像=画像は「YouTube」より、『TOCANA』より引用)

米ニコルズ大学の環境科学教授マウリ・ペルト氏は、この山の独特のピラミッド型の形状がこの山を際立たせていると語った。

ペルト氏は凍結融解(freeze thaw)による侵食によってピラミッドのような形状になった可能性が高いと述べた。これは日中に溶解した雪や水が山の亀裂を埋めるときに起こり、夜になり気温が下がると雪が凍って膨張し氷になる。ペルト氏によると氷の膨張により亀裂が拡大するという。

この凍結融解による浸食は数え切れないほど起こり、より大きな亀裂が生じ、最終的には岩石部分全体が壊れてしまう可能性があり、これらの力はアルプスのマッターホルンを含む他のピラミッド型の山々も形成した可能性が高いと同氏は説明する。

山のピラミッド型の形状に疑問を抱いている“陰謀論者”については「少なくとも彼らは何かを考えている」と同氏は語った。

「結局のところ、彼らはその過程で何かを学ぶことになるかもしれない」(ペルト氏)

いわゆる“陰謀論者”はこの南極のピラミッドは超古代文明が手がけたものであると主張し、「次元転移装置」などが隠されているという噂も囁かれているようだ。

またナチス総裁のヒトラーは南極大陸には古代の高度な文明があると主張し、何度も調査隊を派遣していたのは有名な話であるが、このピラミッドを発見して調査に入った可能性を指摘する声もある。

いずれにしても南極はまだまだ多くの謎に包まれており、今後も興味深い話題を提供してくれるのだろう。

参考:「Oddity Central」「Live Science」ほか

文=仲田しんじ

提供元・TOCANA

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