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バブル崩壊もワゴンブームでスバルが勝ち残った要因?
サニーカリフォルニアはレジャー向け国産ワゴンの元祖?
バブル崩壊もワゴンブームでスバルが勝ち残った要因?
1990年代、初代レガシィツーリングワゴンの発売を契機に突如湧き上がった「ワゴンブーム」に対する各社の反応はマチマチでしたが、レガシィ同様のワゴン専用ボディでスバルへ真っ向から対決するような例は、意外と少なかったような気がします。
あるいは最初はそのつもりがあったとしても、1991年のバブル崩壊でそれどころではなくなり、結果的に既存車種でなるべくカネをかけずにそれっぽい車種展開にならざるをえなかったかもしれず、それが結果的にスバルの独走を許したのかもしれませんが。
しかし中には、トヨタ カローラワゴンと日産 ウイングロードのように、「既存車種をなるべくお手軽にイジって、どうにかインプレッサスポーツワゴンには対抗できた」というケースもありました。
サニーカリフォルニアはレジャー向け国産ワゴンの元祖?
ステーションワゴンそのものは初代レガシィで突然現れたものではなく、国産ワゴンも1960年代から販売されてはいました。
ただしあまり人気がないため長続きしないか、旧型をモデルチェンジせずズルズル作っているようなケースも多かったのですが、比較的熱心にモデルチェンジを繰り返していたのが、日産のサニーカリフォルニアです。
ライバルのトヨタ カローラ同様にライトバンベースでワゴンを作っても日本では売らなかった日産 サニーですが、4代目B310系から「サニーカリフォルニア」という名で5ドアワゴン(当初は5ドアセダン扱い)で国内でも販売開始。
次の5代目B11系からはサニーその他の同クラスライトバンを「ADバン」として別デザインで統合したため、サニーカリフォルニアは1981年という早くからワゴン専用ボディで展開していました。
しかしいよいよワゴンブームが始まり、サニーカリフォルニアも長い下積みが報われるかと思われた1990年、モデルチェンジしたY10系サニーカリフォルニアは、型式からもわかるとおりADバンのワゴン仕様へと、時代を「逆行」してしまったのです。
ああ痛恨のモデルチェンジ!というわけで、一応ビジネスワゴン的な用途には「ADワゴン」を準備し、サニーカリフォルニアはRV的なモデルという事にしていましたが、なんとも締まらない話です。