黒坂岳央です。
記事や動画で意見を出していると「あなたは他の人と違って信じられる!」と言われることがある。とてもありがたいことだ。しかし、嬉しい反面「どうか過剰な期待はしないでもらいたい」とも感じてしまう。
自分は積極的に誰かを騙そうとか利用しようとは微塵も考えてはいないが、あまりに期待値を高く持たれてしまうことで、勝手にこういう人だと思いこみ、勝手に期待し、そして勝手に裏切られたと感じて罵倒を受ける未来がやってくることがある。そんな未来は望んでいないのだ。
個人的には年齢が20代後半を過ぎたら「信用をしても、期待はしない」という思考に切り替えるべきだと思う。その根拠を取り上げたい。

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似ているようだが、信用することと期待することは全然違う。まずはこの違いを述べたい。
信用することは、その人の人間性や社会的責任を信じるということである。ビジネスマンであれば、約束したことをちゃんと守るとか、怒っても暴力を振るわないとか、詐欺や不誠実なことをしないとかそういうことである。
信用される人物になる方法、それはとてもシンプルで「約束を守ること」に尽きるだろう。こんなこと、もはや当たり前すぎると思われそうだが、口と行動が違う人…口では調子のいいことをいいながら行動がまったく伴わない人というのは、世の中驚くほど多い。口と行動の一致を徹底するだけでも、相手からの信用を得ることができるだろう。
そして期待するというのは、相手の行動や作品に対してすることである。大変厳しいことをいうと「この人はこういう人だから、自分が考える通りに動いてくれるだろう」と相手の真の意図を完全に無視し、自分の願望を相手に押し付けてしまう行為とも言えるのではないだろうか。
先日、レストランで食事をした時に利用客の一人が「食事の提供が遅い!普通、もっと早く持ってくるでしょう」とスタッフに叱りつけていた。だが、この店はゆったりとした時間をコース料理で過ごすのがコンセプトであるとホームページなどで表明しており、変わるべきはこの利用客の方である。自分は2時間、まったりと過ごすことができとても素晴らしい店だと感じたが…。自分勝手な期待を相手に押し付けて怒り出すのは迷惑である。