電気もガスも屋根もない、開放的な自然の中で行うキャンプでは寝床となるテントや調理をするためのバーナー、チェアーやテーブルなども必要になってくるだろう。さらに快適さを求めるなら寝袋やマット、日除けとなるタープも欲しいところである。
こうしてキャンプ用品を充実させてくると、キャンプ中の快適さに比例して、荷物がどんどん増えてきてしまう。しかし、バイクという交通手段を使用する上で車載できる限界というのは車両ごとに決まっており、シートバッグやパニアケースを取り付けることで車載量を増やすことはできるのだが、車両によってはうまく取り付けできなかったり、そもそもバッグを取り付けるスペースすらないという車両もあるだろう。
今回はそんな車両でもキャンプを楽しめるよう、実際にバッグひとつでコンパクトに行ってみることにした。バッグひとつと言っても、やはりそこそこのサイズのバッグでないと難しく、まずは最低でもバイク向きのコンパクトなテントが入るサイズのバッグを選ぶようにしよう。
そして、バッグが決まったら次に持っていく荷物を厳選していく。荷物を選ぶ基準はキャンプで何をしたいかによっても変わってくるのだが、まずは寝床として必ず必要になってくるテントを軸にキャンプ中の調理方法や楽しみ方に合わせ、ひとまずバッグの容量は気にせずに選んでいくといいだろう。
ひと通り荷物が出揃ったところで、一度バッグにパッキングしてみて、入り切らない荷物の中から諦める荷物を厳選するという方法がおすすめだ。この時に全くのキャンプ初心者の場合は厳選するのがかなり難しいので、庭先や近場で必ず予行練習しておくこと。さらに、初めて利用するキャンプ場についても設備や使い勝手が分からない分、事前の下調べが非常に大切になってくる。
こうして行なったバッグひとつでのキャンプの中では、道具の少ない不自由さの中に本当の自由が見つかった気さえするのである。
荷物を厳選しよう!
『無人島に何を持っていくか?』みたいな話になるのだけど、キャンプで何がしたいのかを明確にしておくことが荷物を減らすコツ!思い切って食事はコンビニで現地調達にしてしまうなど、キャンプ中の生活をより具体的に想像しておこう。
そして、バッグに荷物を詰め込む収納方法についてもじっくり考えることが大切。荷物の幅や長さに加えて、鍋やカップのような容量のあるアイテムをどのように活用するかというのもコンパクトなキャンプを楽しむ醍醐味なのである。
そして時には諦めも肝心…!
実は寝る時や肌寒い時のためにブランケットを持っていきたかったのだが、どうしても嵩張ってしまうので諦めることに。上着を被って眠れるのはこの時期だけの力技なのだ。