タイの観光リゾート地プーケットに、ロシア人富裕層が押し寄せているという。
ブルームバーグによると、今年1月から6月にタイを訪れたロシア人の数は79万人で、昨年同時期に比べて1,000%上昇した。このうちの半数は直行便で到着した人々だという。
不動産の購入も盛んだという。不動産エージェントのナイト・フランク・タイランドのデータでは、昨年販売されたヴィラの数は82%増加の338軒となったが、購入者の半分がロシア人だった。
一度に16軒のヴィラを1人のロシア人に販売したというFazWaz Property Groupのセールスディレクターは、ブルームバーグに「高い賃貸リターンを得ることができる」と説明する一方で「単に良い場所に住みたいと思っている人も多くいる」と語っている。
別の不動産仲介業者は、典型的な購入者は、ウラジオストクなどロシア東部の30代半ばの起業家だとしつつ、モスクワやサンクトペテルブルグの投資家もプーケット市場に目を向け始めていると話した。
プーチン大統領がウクライナ侵攻を開始して以来、EU圏へのロシア航空機の飛行が禁止されるなど渡航が困難となる一方、タイやアラブ首長国連邦、トルコといった入国が容易な国にロシア人の流入が加速している。