目次
V6エンジンとは?何がスゴい?
V6エンジンのデメリットは?V8と比べてどう?
V6エンジンとは?何がスゴい?

V型6気筒エンジンは、ふたつの直列3気筒エンジンを1本のクランクシャフトに対して『V字型』に組み合わせた構造を持つレシプロエンジンのことです。ガソリン車もディーゼル車も存在します。
このタイプのエンジンはモータースポーツの世界でも古くから使われてきたほか、一般的に高性能なものと考えられており、これまでに多くの自動車メーカーが開発してきました。
まず、V6エンジンのメリットに関してご説明していきましょう。第一に、同じ排気量の直列6気筒エンジンと比べて全長を短く設計することができます。
左右にシリンダー列を分けるため幅は広がってしまうものの、総じてコンパクトなエンジンとすることができます。ですからエンジンルームレイアウトの自由度が高めることができるほか、前後タイヤの間にエンジンを置くミドシップとしたり、クランクシャフトを縦方向にも横方向にも置かれたモデルなども存在しています。
さらには高出力を発揮させることもでき、スポーツカーをはじめ高性能モデルに採用されることも多いです。
そしてV型6気筒エンジンは、2本の直列3気筒エンジンをV字型に組み合わせるため、非常にバランスが良くすることができ、そのため高い出力や太いトルクを得ながら振動が少なく、よりスムーズな走行を可能とします。
V6エンジンのデメリットは?V8と比べてどう?

一方でV型6気筒エンジンのデメリットを考えてみると、直列3気筒エンジンをV字型に組み合わせるという設計をするために、直列にシリンダーを配置するエンジンと比べて構造が複雑になります。その結果、製造コストが高くなり、維持する場合の事を考えても修理やメンテナンスも高額になりがちです。
さらにV型6気筒エンジンは高出力を発揮するため、燃費が悪くなることもあります。ハイブリッドモデルも増えてきてはいますが、燃費の事をシビアに考えるドライバーには不向きなエンジンかもしれません。
V型6気筒エンジンはシリンダーのバンク角度によって、左右のバンクでパワーの偏りが生じる場合があります。そのため、車両のバランスに影響を与える可能性があります。それを軽減するために、V型6気筒エンジンの開発時にはバランスウエイトやバランスシャフトを用いることも多いです。
そしてV型6気筒エンジンは排気量が大きいものが多く、他のエンジンタイプに比べて重量が重くなることがあります。そのため、車両の重量が増加し、操縦性が低下する可能性も考えられるのです。
比較のために、ここでV8エンジンのことにも少し触れておきましょう。V6エンジンが3気筒エンジンをV字型に組み合わせているのに対し、V8エンジンは4気筒のエンジンをV型に組み合わせた形です。
一般的には気筒数が増えるほど高出力を発生することができるとされておりますが、その反面で設計の難しさや製造コストが高くなる傾向があり、それはV6とV8エンジンの関係性に当てはめることができます。
よってV8エンジン搭載車の方が、V6エンジンモデルよりも高性能かつ高価となる場合がほとんどとなっています。