自宅のWi-Fiルーターを新たに購入するとき、店頭でパッケージを見ても書いてある用語がさっぱり分からないという人は多いでしょう。スペックをろくに確認せずに購入すれば後悔するかもしれません……。もちろん、現在はネットで購入する人も多いですが、その場合でもWi-Fiルーターのスペックを確認することは重要です。そこで今回は、Wi-Fiルーターのパッケージに書かれている重要なスペックや用語について解説しましょう。
パッケージに書かれている用語が分からないと、どれを買っていいか判断できない!
自宅にWi-Fi(無線LAN)を導入したいときは、Wi-Fiルーターを購入して設置することになりますが、実際にショップに行ってみると、さまざまな機種が置いてあって悩んでしまうでしょう。
もちろん、予算があれば最新の高性能機種を買えば間違いないでしょうが、Wi-Fiルーターの価格には5,000円~3万円くらいの幅があります。
しかも、店頭でWi-Fiルーターのパッケージを見ても、書かれている用語が分からないので、何を基準に買っていいか分かりませんよね。これはネット通販で購入するときも同じです。
つまり、自分の条件に合ったコスパのよいWi-Fiルーターを購入するには、ある程度はパッケージに書かれている用語を知っておく必要があるのです。


Wi-Fiルーターの商品パッケージはどこを確認すればいいの?
それでは実際にWi-Fiルーターのパッケージに何が書かれているのか確認してみましょう。
もちろん、最新Wi-Fi規格対応で、アンテナ数が多くて速度の速い機種がいいに決まっているのですが、性能が高いモデルはその分値段も高くなってしまいます。
たとえば、一軒家で家族全員がWi-Fiに接続するなら高性能モデルを買っておくべきでしょうが、ワンルームで一人しかWi-Fiに接続しないなら、安価なエントリーモデルで十分な場合もあります。
また、自宅の固定回線(光回線)の速度も重要です。最大100MbpsならWi-Fiもそれ以上の速度は出ません。最低でも固定回線が1000Mbps(1Gbps)以上の固定回線が来ていないと、高性能モデルは宝の持ち腐れになってしまいます。
そこで今回は、バッファローの高性能フラッグシップモデルと、リーズナブルなエントリーモデルの商品パッケージを実際に比較して、注目すべき用語について個別に解説します。


【POINT 1】最新のWi-Fi規格に対応しているか?
まず、注目すべきはWi-Fiの規格です。そもそも無線LANの規格は米国電気電子学会の「IEEE 802.11」という国際規格で定められています。
しかし、初期の無線LANは同じ規格なのにメーカーや製品によって接続できないことがありました。そこで、互換性を保証するために「Wi-Fi Alliance」という団体が設立され、認証を受けた機器には「Wi-Fi」マークを表示することになっています。
Wi-Fi規格は数種類ありますが、現在の規格は下の表のようになっており、2022年には「Wi-Fi 6」を発展させた最新規格「Wi-Fi 6E」も登場しています。
とはいえ、「Wi-Fi 6E」はできたばかりの新規格なので、現状ではスマホやパソコン側が対応していないことも多いので、そこまでは必要はないでしょう。とりあえず、現状では「Wi-Fi 6」に対応していれば問題ありません。
愛称 | 年 | IEEE規格 | 周波数帯 | 最大速度 |
---|---|---|---|---|
Wi-Fi 4 | 2009年 | IEEE 802.11n | 2.4/5GHz | 600Mbps |
Wi-FI 5 | 2013年 | IEEE 802.11ac | 5GHz | 6.93Gbps |
WI-Fi 6 | 2019年 | IEEE 802.11ax | 2.4/5GHz | 9.6Gbps |
Wi-Fi 6E | 2022年 | IEEE 802.11ax | 2.4/5/6GHz | 9.6Gbps |
最新規格は「11ax」で、その愛称は「Wi-Fi 6」と呼ばれている。ただし、そのWi-Fi 6を拡張した「Wi-Fi 6E」も登場しており、新たに6GHz帯が利用できるようになっている(表は筆者が独自に作成)
【POINT 2】アンテナの数は何本あるか?
高性能モデルはアンテナの数が多く、WXR-6000AX12Bでは5GHz帯が8本、2.4GHz帯が4本なのに対し、WSR-1500AX2Sでは5GHz帯が2本、2.4GHz帯が2本しかありません。
アンテナが多いと、Wi-Fiの速度を速くできるほか、同時接続できるデバイスの数も多くなるので、大きな家で大勢が利用するなら必ず確認しておきたいポイントです。
