人が怖い?少年が体験した怖い話1選
少年が登山で体験した怖い話「やまぞめき」
僕のじいちゃんは狩りが上手で、仕留めたイノシシのきばを記念にと日付を書いて飾っています。
その頃は登山がちいさなブームになっていて、登山者には山ガールと呼ばれる若い女性も多かった頃です。そんな人たちに対してじいちゃんは「山は怖い所じゃ。よく知らん者がうかつに入ってよいところではない」といつもいっていました。
ぼくが体験したイノシシ狩りでの怖い話
その頃は毎年のように夏休みになるとじいちゃんの家に遊びに行っていましたが、その最後の年に起こった出来事は自分史上一番怖い話として記憶に残っています。それはじいちゃんと一緒に山にイノシシ狩りにでかけた時におこりました。
じいちゃんとはぐれてしまう僕
イノシシを追うじいちゃんはとても足が早いです。獲物を追ってどんどん走っていくじいちゃんを、子供の足では追うことができず僕は道に迷いました。
そこで目にしたのはびりびりに破れた布片と細切れになった人らしきものの肉のかけらでした。
山の怪やまぞめきに出会ってしまった
その奥からがさがさとナニモノかが動く気配がします。僕はじいちゃんを大声で呼びました。「すぐ行くからそこから動くな!」とじいちゃんが答え、その声に従うよりも前に足がすくんで動けません。あたりには腐敗臭もして頭がくらくらします。
やまぞめきが追ってくる!
現れたじいちゃんは、僕の目の前にあるものを見て顔面が蒼白になりました。「これはやまぞめきじゃ!坊、わしにおぶされ」と僕を背負って山を疾走します。その間僕は後ろから追ってくる大きな気配と臭い息を感じました。大きな獣のようなそれはなぜか女性の顔をしています。
「やまぞめき様、ばあさんとわしはいいからこの子だけはお許しくだせえ」じいちゃんは走りながら何度もやまぞめきに懇願していました。
大人になった僕が思うこと
それから3日ほど僕は熱を出して動けませんでした。それから怖くてもうじいちゃんの家には行っていません。翌年ばあちゃんは崖からの転落事故で亡くなってしまいました。じいちゃんは「やまぞめきの仕業じゃ」といっています。
そのじいちゃんもそれから何10年かして亡くなりました。すっかり大人になった僕はじいちゃんの葬式に集まった人にやまぞめきの事をききましたが、誰もやまぞめきについて知りません。
じいちゃんの遺品整理
僕は忙しかった親からじいちゃん家の遺品整理をするように言われて、じいちゃんの家に残りました。遺品の中にはばあちゃんの日記があり、じいちゃんの浮気癖について愚痴が書き連ねられています。
僕のヒーローだったじいちゃんにも人間らしいダメなところがあるのだなとクスッと笑って和やかな気持ちになりました。
若い女性の持つ携帯や化粧ポーチなどの小物・治療痕のある歯に2年前の日付が書かれたじいちゃんの遺品を見つけるまでは。
まとめ
登山にまつわる怖い話で涼しい体験を
古典的なちょっとゾッとする山小屋での話から、自分の身にもふりかかりそうな実話といわれる怖い話・山の怪や人怖など登山に関する怖い話をたくさんご紹介してきました。
怖い話を欲していた心は満たされたでしょうか?怖い話の中には作り話ばかりではないので、あなたも実際に登山にでかけた際にはその身で体験できるかも知れませんね。どうぞご無事で下山できますよう、あなたの登山の安全をお祈りいたします。
文・佐藤3/提供元・暮らし~の
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