今でも世界最小、三菱 ランサー6 / ミラージュ6(三菱6A10)

贅沢?それとも無駄の極み?世界最小V6エンジン・マツダK8-ZEと三菱6A10は”革命”だったのか【推し車】
(画像=「ランサー6」の1台、4代目三菱 ランサーMXだが、外見上、「V6 DOHC 24VALVE」のサイドデカールと、「LANCER6」のエンブレム以外にV6エンジン搭載車を感じさせるポイントは全くなかった。、『MOBY』より引用)

マツダK8-ZEがユーノス プレッソでデビューして8ヶ月後の1992年2月、「もっと小さいV6」として三菱 ランサー6およびミラージュ6へ搭載されたのが、1.6リッターV6DOHC24バルブの6A10。

「ランサー6」や「ミラージュ6」の名はエンブレム化され、トランクリッドにも誇らしげに貼られていましたが、正確なグレード名は別。

ランサーならMXサルーン、MXリミテッド、ロイヤルの3種で、MXリミテッドには1.5リッター車(直4)が、MXサルーンに至っては1.8リッターディーゼル車もあり、しかも外観からV6とわかるのはエンブレムとサイドのデカールくらいです。

一応、スペック上は140馬力と優れていましたが、1994年に1.6リッター直4DOHC MIVECの4G92エンジンがリッター100馬力超え175馬力のハイスペックを引っ提げ登場すると、1.6リッター級ではあまり求められない「むやみな高級感」だけのエンジンになりました。

結局、1995年10月にランサー/ミラージュがモデルチェンジされると、ギャラン / エテルナやエメロードの廉価グレード用だった6A11(1.8リッターV6SOHC24バルブ)へ更新、それ以来6A10ほどの市販車用小排気量V6エンジンは全く作られていません。

確かにV6エンジンは静粛性に優れて振動も少ないというメリットはあったものの、そのための複雑な機構と多数の部品、高価な価格に対して車格が全く引き合わないか、それらが許容される車格なら2リッター以上の動力性能が求められた、ということでしょう。

もう少し後の時代になると、可変バルブ機構やターボチャージャー、モーターが求められ、V型エンジン自体がより複雑化、吸排気系の取り回しも面倒になって直6が復活したほどですから、どのみち小排気量V6は長く作れるエンジンではありませんでした。

文・兵藤 忠彦/提供元・MOBY

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