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「ちょい乗り」が多いクルマは要注意…?
ちょい乗りはエンジンオイルやバッテリーの寿命を縮める
「ちょい乗り」が多いクルマは要注意…?
『クルマは所有しているけど、運転するときは近場のスーパーへ行くだけ…』このようなクルマの使い方をしている方も意外と多いはず。
乗らなければクルマは傷まないと思いがちですが、こういった“ちょい乗り”は、クルマに対してじわじわとダメージを与えてしまうのです。
極端な例をいえば、1度に100kmを走行するよりも、1kmの走行を100回繰り返したほうが部品への負担が大きいということ。
短距離走行を繰り返すと、なぜクルマにダメージを与えてしまうのでしょうか?ちょい乗りによって負担が大きくなってしまう部分と、対策について確認しましょう。
ちょい乗りはエンジンオイルやバッテリーの寿命を縮める
実は、各メーカーの”シビアコンディション”の該当条件として「短距離走行の繰り返し(1回の走行距離が8km以下など)」というものがあり、これがいわゆる「ちょい乗り」に該当します。
ちょい乗りによって、『クルマそのものの寿命が短くなってしまう』というよりは、『同じ距離でみた際に、長距離走行よりも短距離走行のほうが部品が消耗する』と考えたほうが良いでしょう。
特に消耗(劣化)してしまうのがエンジンオイル。国産車において短距離走行を繰り返している場合、通常の半分程度の走行距離でのエンジンオイル交換が推奨されています。
エンジンオイルの適温は90℃前後と言われていますが、温まる前にエンジンを切ることによって、燃料の燃焼時などに発生する水分が蒸発せず、オイルに残ってしまうのです。
この状態が頻繁に繰り返されることによって、エンジンオイルにどんどん水分が混ざっていき、乳化してしまうことがあります。
また、ちょい乗りの弊害として出てくるのがバッテリーの劣化。1回の走行距離が極端に短い場合、バッテリー上がりにつながってしまうことがあります。
エンジンを始動してすぐにエンジンを止めることで、バッテリーへ十分な電力が充電されず、じわじわとバッテリーを傷めてしまうのです。
クルマのバッテリーは、エンジンがかかっていなくても放電しています。加えて完全に充電されないまま繰り返し使用されることによって徐々に残量が減ってしまい、最後にはエンジンを始動するための電力も得られなくなってしまいます。
ちなみに、バッテリーをしっかりと充電するためのエンジン回転数は1,500〜2,000回転と言われていますが、アイドリング時の回転数は1,000回転以下。そのため、アイドリング状態ではほとんど充電できないため注意しましょう。