たとえば、ある年の年収が675万円だった場合、繰り上げて「680万円」と書いたとしても、それが理由で審査に落ちる可能性は低い。その他の情報と照らし合わせた結果、合理的な範囲の誤差であるなら審査に通ることもあるからだ。

しかし、実際は年収500万円なのに、申込書には「600万円」と書いたら審査に通るのは厳しいだろう。100万円も食い違っていては、合理的な範囲の誤差とは言い難い。

偽るくらいなら審査に通りやすいカードを選んで申請しよう

そもそも、職場や年収を偽るのは「もしかしたら審査に通らないかも」という不安ゆえだろう。しかし、情報を偽ったところで、かなりの確率で見抜かれるので無意味である。

情報を偽るくらいなら、最初から審査に通りやすいカードを選び、事実を書いて申込をするのをおすすめする。そのほうが精神的にもはるかに健全だ。

文・荒井美亜(ファイナンシャル・プランナー)
立教大学大学院経済学研究科を修了(会計学修士)。税理士事務所、一般企業等の経理を経験して現在は金融マネー系ライターとして活動中。日商簿記検定1級、AFP(日本FP協会認定)、貸金業務取扱主任者(試験合格)。