購入時・売却時に手数料がかからない投資信託を選ぶ
購入時手数料がかからない投資信託はノーロードと呼ばれる。
購入時手数料を支払わずに済むため、そのぶんの資金を別の金融商品の購入に充てることができ、運用効率を上げられるのだ。
また、ファンドによっては信託財産留保額がかからないものもある。両者の支払いがないことで、購入売却時のコストを削減できる。
信託報酬が低い投資信託を選ぶ
信託報酬は最も注意すべきコストだ。なぜなら、保有している期間中、常に支払わなければならないからだ。
信託報酬の参考になるのが『東証マネ部』の試算である。たとえば、信託報酬が1.8%のファンドに100万円を投資した場合、20年間で投資元本が304,608円減少する。一方、0.20%のファンドであれば39,249円の減少で済む。
もちろん、積立投資では元本が追加され、投資元本が変動するためこの通りになるわけではないが、信託報酬がいかに投資信託の経費として重要かを考える手掛かりになるだろう。
つみたてNISAの投資信託は比較的低コスト
つみたてNISAで投資信託を購入する際、最も注意すべきは「手数料負け」だ。投資の利益よりも手数料が上回ってしまうと、資産が目減りしてしまうからである。
ただし、つみたてNISAの場合、ノーロードで信託報酬が一定水準以下のものしか対象に含まれていない。そのため、つみたてNISA対象商品を選ぶと、ほぼ自動的に低コストの投資信託を選択できるのだ。
低コストの投資信託を探す手間が省けるという点でも、つみたてNISAは優れた仕組みといえる。
※本記事は専門家の視点で執筆したものであり投資を目的としたものではありません。投資の最終決定はご自身の責任と判断で行ってください。
文・馬場正裕(ファイナンシャル・プランナー)
高校教師・学習塾・予備校の講師を経て、現在は金融・保険などのマネー系Webライターとして活動中。主に、金融メディア、SDGsメディア、教育メディアに出稿している。