横断歩道上・交差点内で停まらないようにするには?
上記3つの中では、「1と3が特に注意が必要です」と前出の元警察官は話します。
「2は、路面の停止禁止部分であることを示す標示がしっかりと書かれているので、注意しておけば問題ないかと思います。しかし、1や3は、前方の車の動きや、混雑具合、路面状況をしっかりと把握しておかなければなりません。
取り締まり中、横断歩道や交差点内で止まってしまったドライバーに注意をするために話を聞くと、ほとんどのドライバーが、『横断歩道の上で止まるつもりはなかった。そのまま走り抜けられると思って進入してしまった』と話します。
つまり、前方や周囲の状況をきちんと把握しているつもりでも、突然前の車が動かなくなってしまい、身動きがとれなくなってしまうことがあるのです。
横断歩道の上や交差点内で止まらないようにするためには、前車との車間距離を開けておくことはもちろん、横断歩道や交差点の手前に差し掛かったら、前方に車が2~3台くらい入れるスペースがなければ、進入しないようにすることが重要です。」
とはいえすぐに違反になるわけではない。しかし…
ただし、前出の元警察官の話では、横断歩道の上や交差点内で止まったからといって、すぐに違反として検挙されるわけではないようです。
「横断歩道の上や交差点内で止まっても、すぐに動き出す場合も多く、数秒程度の停車であれば違反を問われる可能性は少ないはずです。
停止時間によって取り締まりに差があるわけではありませんが、停止したことであきらかに他の交通の進行を妨げているときや、危険を伴うときは違反を問われる可能性が高くなるといえるでしょう。
そのほか、警察官の命令や指示、危険を回避するためにやむを得ない停止の場合も、違反を問われる可能性はほぼありません。」
渋谷のスクランブル交差点内でタクシーが取り残されて大勢の横断歩行者に飲み込まれるような光景を見たことがある人も多いと思います。
違反であることは間違いないのですが、タクシードライバーによれば「そのまま進行することが危険だと判断し、その危険を回避するためにやむを得ずに横断歩道の上に停車した」として検挙されなかったケースもあるといいます。
とはいえ、横断歩道の上に止まれば、横断の邪魔になるだけでなく、歩行者からの視界が悪くなり危険です。対向車から見れば、歩行者の急な飛び出しに気づかずに接触の危険も伴います。
状況によって危険度は異なりますが、横断歩道の上や交差点内で止まることが大変危険であると同時に違反になることは間違いありません。車間距離を開けつつ、前方に入れるだけのスペースがないときは、必ず手前で停車するように心がけてください。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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