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7月6日、毎日新聞「医療プレミア」に「子どもは3密で育つ!?~コロナ時代の学校から」という岡崎勝氏の論評が掲載された。そもそも、この論評が「健康を楽しくするカラダに効くサイト」になぜ出たのか理解できないが、岡崎氏の意見はおよそ次のとおりである。

コロナ禍で、人と人とがリアルに身体性を保ちながら交流することが忌避され、デジタルが正統化された。便乗して、タブレット「1人1台」のGIGAスクール構想が問答無用に推進された。 「新しい個別最適化された学習ができる」などの触れ込みがあったが、現場で行われているのは「新たな一斉授業」である。デジタル教科書では解法のための図や絵が順序よく映し出され、最後に計算や答えが示される。こうしたプログラムされた答えに向けての思考の順序は、思いつきや、子どもたちの間違いから学ぶという方向性を摘み取っている。

昭和時代には子どもたちは間違いから学ぶことができていたという主張は納得できない。教員の指示に沿って学習するのが善で、大量生産に従事する工員を育てるのが教育最大の目的だったのではないか。多様性は度外視され、指示から外れた子どもたちは捨て置かれたのではないか。