道の駅の特徴

紀伊半島の山間部にある北山村。この村の特徴は、全国唯一の飛び地の村ということ。隣接しているのは三重県と奈良県で、和歌山県のほかの市町村と接していない孤立した状態になっている珍しい村。面積の97%が山林で、特産品のじゃばらや観光筏下りが名物として知られている。

『道の駅おくとろ』は、R169沿いにある。周りは山に囲まれた自然豊かな場所で、瀞峡上流の奥瀞に位置する。飛び地の村にある道の駅は、全国でもここだけ。道の駅は小森ダム湖畔にあるおくとろ公園内にあり、キャンプ場やテニスコート、日帰り温泉施設やコテージ型宿泊施設を併設している。駐車場は広く、バイク用の駐輪場も用意されている。

温泉施設「おくとろ温泉」では、日帰り入浴ができる。内湯と露天風呂があり、露天風呂では山と渓流美を眺めながら温泉に浸かれる。泉質はアルカリ性単純硫黄泉で、内湯には源泉風呂が用意されている。源泉は29℃の冷泉で、ほのかに硫化水素臭が漂う。ほかに飲泉場もあり、飲泉も可能だ。料金は大人700円。

温泉施設内にあるレストランでは、定食メニューを中心にカレー、うどん、和牛ロースすき焼き御膳や土日祝限定で松花堂御膳も食べられる。営業時間は、ランチタイム、ティータイム、ディナータイムの3つに分かれている。

お土産類はコンビニで販売。北上村特産のじゃばらを使った商品が豊富で、ドリンクやマーマレード、ジャム、パウダー、飴など多彩な種類が並んでいる。

おくとろ公園内のキャンプ場ではテント泊ができる。料金はテント1張1100円+1人1100円。ほか、予約すればバンガローも利用できる。おくとろ公園は「和歌山県朝日夕陽百選」に選ばれており、朝靄のかかる北山の山に昇る朝日は絶景だという。

道の駅の脇を流れる北山川は、日本で唯一の観光筏下りを行っている場所。杉の丸太8本を組んだ筏での川下りができるのは全国でもここだけ。筏に乗って急流を下る迫力満点の筏下りを体験できる。観光筏下りの受付は北山村観光センターで行っている。

道の駅までは、紀勢自動車道・熊野大泊ICからR309経由で約50分、熊野本宮大社からはR168経由で約40分と、昔に比べてアクセスが格段に便利になった。バイクだと多少の峡路も苦にならないので、ツーリングルートにもピッタリ。大自然の中で温泉、キャンプとさまざまな楽しみ方ができる道の駅は休憩だけでなく、ツーリングの目的地にも最適のスポットだ。