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レガシィ以前にもスポーツワゴンはあった
レガシィ誕生の地ならし役になった、カペラカーゴワゴン
レガシィ以前にもスポーツワゴンはあった
そのワゴンが、1989年に初代レガシィ・ツーリングワゴンが発売されて急に脚光を浴びたわけですが、それ以前からステーションワゴン自体はありました。
ただしほとんどは、商用登録のライトバンと同じボディで、快適装備や後席の居住性はバンより多少優れていただけのビジネスワゴン的なモデルであり、エンジンも動力性能より信頼性や耐久性重視なものが多く、ブームというほどの人気は得ていません。
しかし、そんな時代にも「強力エンジンを積むスポーツワゴン」は登場しており、1972年にマツダが発売したロータリースポーツワゴン、「サバンナスポーツワゴン」が代表格でした。
一応は低公害車扱い(ロータリーは燃費はともかく排ガス浄化で有利だった)なので、広島県などで使うライトバンも少数生産されたようですが、一般に販売されたのはワゴンのみ。
ただし、姉妹車のグランドファミリアには同じボディの「グランドファミリアバン」があったので、「ロータリー積んでも結局はライトバンでしょ?」と言われたのが悲しいところ。
なお、ロータリーワゴンはほかにも1973年、13Bロータリーを積んでよりパワフルなルーチェロータリーワゴンが発売されましたが、どちらかといえばラグジュアリー系。
いずれにせよサバンナスポーツワゴンもルーチェロータリーワゴンも、コンセプトこそ先進的だったものの日本ではあまりウケず、アメリカでよく売れたそうです。
レガシィ誕生の地ならし役になった、カペラカーゴワゴン
1980年代に入るあたりから、「商用車やクロカン車をカッコよく乗る」という初期のRVブームが発生、メーカー各社もそれに合わせ、従来はほとんどが海外向けだったライトバンの乗用登録ワゴンを国内向けにも発売しますが、その時点ではまだマニア向け。
カッコよくカスタマイズするのはユーザー任せでしたが、1988年にマツダから新世代のスタイリッシュなワゴン、「カペラカーゴワゴン」が登場。
あいにく商用登録の「カペラカーゴバン」もあったので、広く貧乏イメージを解消…とまではいかなかったもののRVファンからは支持され、初代レガシィ以前では数少ない、ステーションワゴンの人気車種になりました。
「ヨーロッパでは大抵のセダンにステーションワゴンが設定され、豪華仕様に仕立てるコーチビルダー(架装業者)も盛んらしい」と伝わり、雑誌でも国産ライトバンとは明らかに異質で華麗なステーションワゴンがよく紹介されるようになったのも、その頃からです。
そうした海外ニュースやカペラカーゴワゴンが敷いた絨毯の上に、さっそうと現れたのが1989年の初代スバル レガシィで、ユーザーがワゴンに目を向けた、まさに絶妙のタイミングで満を持しての登場!
その後の「ワゴン狂想曲」については、次回で紹介します。
※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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