旅行がしやすくなってきたこの頃ですが、夏の計画はもう立てておいででしょうか?コロナの影響も少なくなってきて、海外旅行が視野に入り始めているかもしれません。ちょっといつもと違う旅、アフリカでも有名なマサイ族の方達に会いに行く...なんてプランはいかがでしょう?
ちょっと長めの休暇を取って、アフリカの大地を感じ地元の人々と触れ合いたい!この記事を通してそう思っていただけると嬉しいです。
マサイ族とは
タンザニアは100を超えるとも120を超えるとも言われる、さまざまな民族が住んでいる土地です。日本にはこの「民族」がないので、ちょっと馴染みのない概念かもしれません。人種や国籍としては同一なのですが、住む場所や地域で、話す言語や生活上の文化が異なる集団のことを民族と呼びます。

それぞれの民族で話す言語があり、日本でいう「方言」では片づけきれないほど言葉が違っています。例えばマサイ族の話すマサイ語でのあいさつは「スバイ」、タンザニアで一番多いスクマ族のあいさつは「ムワンガ ルカ」、南のニャキューサ族は「ンゴニレ」といいます。全然違うので、タンザニア人同士でも民族の言葉は分かりません。
タンザニアの人はそれぞれ、自分の民族に誇りを持っています。出身地を聞くと大体どの民族か分かりますが、人によっては名前で民族を当てることもできます。例えば「アイカ」という女性の名前があるのですが、これはキリマンジャロ山の麓に住むチャガ族の言葉「ありがとう」から来ています。苗字からも判別できることがあるそうです。
そんな民族の中でも一際有名なのが、皆様ご存じのマサイ族です。彼らはタンザニアの北部からケニアの中南部に住んでいて、パスポートなしでタンザニアとケニアを行き来できる人々です。元々はビクトリア湖やタンガニーカ湖といったアフリカ大湖沼に、広範囲に住んでいたようです。
現在の場所に定住するようになったのは、20世紀に入ってからのようです。

彼らは戦闘民族かつ遊牧民として有名で、所有する家畜の数で有力者がどうか判断されます。ライオンとの一騎打ちで買った男性は英雄と称され、彼の誇りとなります。武器は主に槍で、抜群の身体能力を持ち、勇敢な人々として有名です。ケニアではマサイオリンピックという、マサイ族によるマサイ族のための競技大会が2年に1回行われていて、彼らの身体能力の素晴らしさを見ることができます。
マサイ族の皆さん、いつでも独自の言語マサイ語を使って話しています。なので、国語であるスワヒリ語が苦手な人も多いです。他の民族だと、若い人たちは民族語を話せないことが多いのです。聞き取りはできるけど、話すのはできない...という若者たちとよく会います。でもマサイ族だけは全員マサイ語ができ、それを誇りにしています。

私がマサイ族の友人に教えてもらった、簡単なマサイ語のあいさつを載せておきますね。マサイの方たちに使うと、喜んでもらえること間違いなし!です。
男性へのあいさつ:「スバイ」(元気ですか?)「ヤマ」(元気です)
女性へのあいさつ:「タクウェニャ」(元気ですか?)「イコ」(元気です)
どうもありがとう:「アシェ ナロ」
さようなら:「セレ ナ」
マサイ族の村体験
そんな魅力的なマサイさんたちですが、タンザニアの北部で村を見学することができます。彼らはキリマンジャロ山で有名なモシという都市や、その隣の観光地アルーシャという都市のあたりに住んでいます。

各ツアー会社では、「マサイ族体験をしてみよう」と銘打って、マサイ族の村に遊びに行くツアーを提供してくれています。マサイさんたちのお家に入らせてもらったり、独自の料理をいただいたり、伝統的な歌や踊りを見せてもらったりできるようです。かの有名なジャンプ力も見せてくれるはずです。
タンザニア北部にはかの有名なセレンゲティやンゴロンゴロという観光名所がありますので、その時に村体験をすると、地理的にいいかと思われます。サファリでキレイな動物を見つつ、先住民マサイ族の文化に触れることで、タンザニアを心ゆくまで満喫してみてはいかがでしょうか?
