1. 輸入相手国の変化

    次に輸入相手国についても見てみましょう。

    図3 輸入額 相手国別 日本財務省 貿易統計より

    図3が日本から見た相手国別の輸入額推移です。

    やはり以前よりアメリカが圧倒的でしたが、2000年あたりに中国が追い抜き今や圧倒的に中国からの輸入が多いことになります。

    輸出と違い輸入はアメリカの水準がやや低いのが特徴的ですね。

    一方中国からの輸入は2022年には25兆円に達していて、約4分の1を占めることになります。

    図4 輸入額 相手国別 日本 2021年財務省 貿易統計より

    図4が相手国別の輸入額が大きい順に並べたグラフです。

    中国が圧倒的で、次いでアメリカですが、その次はオーストラリア、アラブ首長国連邦、サウジアラビアと資源国が並びます。やはり、原油等の資源の輸入が多いという特徴がありますね。

    台湾や韓国、インドネシアなどアジア圏からの輸入も多い事が良くわかります。

  2. アジアとの関係を深める日本

    最後に地域別の輸出額を見てみましょう。

    図5 輸出額 相手地域別 日本財務省 貿易統計

    図5が相手国の地域別輸出額の推移です。

    北米(赤)、西欧(緑)は規模は大きいですが、アップダウンしつつ停滞が続いています。一方でアジア(青)は大きく増加傾向が続いていますね。

    この多くの割合が中国ではありますが、その他のアジア諸国も大きく増加しています。

    貿易という面では、日本はアジア地域での結び付きを強めているという特徴があるようです。もちろん、これらの国々には、貿易ではなく海外生産など対外直接投資も増えていますね。

    アジアとの経済的結びつきは今後も強まっていくのではないでしょうか。

    皆さんはどのように考えますか?

編集部より:この記事は株式会社小川製作所 小川製作所ブログ 2023年6月30日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方は「小川製作所ブログ:日本の経済統計と転換点」をご覧ください。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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