今週報じられた福岡県宗像市で別人の住民票が交付されるマイナンバーに起因するトラブルも富士通のシステムの問題でこれは再三問題を起こし、修正が行われていたのに宗像市のそれはチェックが抜けていたというお恥ずかしい顛末です。
日経が大きく報じているのが「富士通サイバー攻撃、異例の行政指導 安保リスク重視」で政府が使う富士通製のシステムでデータ漏洩に8か月気がつかず、3度も不正アクセスを許したことで行政指導と言う厳しい処分となりました。漏洩先はどうやら中国です。
富士通側にも言い分はあるのでしょう。しかし、同社の株主総会で社長が(マイナンバーの件は)そもそもは自社に責任があり、と陳謝しており、これにサイバー問題が加われば時田隆仁社長の責任問題は株主総会直後でありますが、浮上してくるでしょう。
システムは非常に高度化し、ハッカーとの騙し合いの状態が続く中、日本で安心安全なシステムを依存できる企業間競争が十分ではないのが理由の一つかもしれません。
昔はNEC日本電気とライバル関係だったものの同社が深く落ち込み、近年ようやくリハビリが終わりそうな状況にあるも技術の進化についていくには相当のキャッチアップが必要です。とすれば政府のシステムは富士通と一心同体、何かあれば心中しなくてはいけないのでは経済大国の名が廃ると思います。
後記 昨日バンクーバーで開催したNPOの交流会。満員御礼の参加者の7〜8割は女性でその主流は20-30代の夢を見てカナダにやってきた日本人です。いろいろな方とお話をしながらそのパワーに圧倒されました。それは活力と行動力で、元気の良さが違います。「オトコはどうした!」と思わず言いたくなるほどで、これなら日本の将来は別の意味で明るいかな、と言う気がします。しかし、夢を現実にさせるための能力をしっかり備えるためには大谷サンのような地道な努力が必要です。あっ、でも今の人には「努力、汗、根性」は三大禁句でしたかねぇ。
では今日はこのぐらいで
編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2023年7月1日の記事より転載させていただきました。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
【関連記事】
・「お金くばりおじさん」を批判する「何もしないおじさん」
・大人の発達障害検査をしに行った時の話
・反原発国はオーストリアに続け?
・SNSが「凶器」となった歴史:『炎上するバカさせるバカ』
・強迫的に縁起をかついではいませんか?