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ヴィヴィオ ビストロ(1995年)
インプレッサ カサブランカ(1998年)
ヴィヴィオ ビストロ(1995年)
いかに見栄えがいいとはいえ、サンバーディアスクラシックは基本的にユーザーが限られる軽1BOXワゴンでしたから、誰もが気軽に所有できる本格的な火付け役は、このヴィヴィオビストロだったかもしれません。
最初はSOHC自然吸気エンジンの5ドア車限定モデルでしたが、後に3ドアでフロントマスクが1950年代に試作で終わったスバル1500風の、「ビストロ・シフォン」を追加。
さらにSOHCスーパーチャージャーの5ドア車「ビストロ・スポーツ」、DOHCスーパーチャージャーの3ドア車「ビストロ・SS」が登場したあたりで、あれ?もしかして今のヴィヴィオってビストロの方が主力なのでは?と気づきました。
発売直後にはサファリラリーでも活躍した、本来スポーティで国際的な軽ハッチバックでしたが、ヘタするとビストロの記憶ばかり鮮烈で、「元のヴィヴィオってどんな顔だっけ?」と忘れている人がいるかもしれません。
大抵のレトロカーはベース車の添え物、派生車扱いですが、ビストロはベース車を完全に食うほどの大人気という、珍しいケースでした。
今もこういう顔つきのクルマが欲しい、なんで新車で出さないのか疑問に思う人もいますが、最近は衝突時の歩行者保護という縛りがあるからか、あまりフロント周りに余計な装飾や出っ張り、特に衝突する側へ向けたデザインはやりにくいようですね。
インプレッサ カサブランカ(1998年)
ライバル各社が似たようなレトロカーを作り出し、中にはデザインを煮詰めきれていない、あるいはそもそもレトロカーとして似合わない車種も無理やり飾ったような急増車種も多く、スバルのレトロカーなら安心感は高い…と思っていたのですが。
初代インプレッサ スポーツワゴンをベースにした「カサブランカ」ばかりは、見た瞬間に「アチャー!スバルもついにやっちまったな!」と思いました。
そもそもWRXルックのC’zスポルト系が普通に人気だったはずですが、なぜインプレッサワゴンでレトロカーを作ろうと思ったのか…出来心か、若さゆえのあやまちかわかりませんが、街でたまに見かけると、なんとなく動揺というか、妙な胸騒ぎがしたものです。
当時のニュースリリースには「エレガントなデザインとスポーツワゴンとしての機能性を両立させた、存在感のある個性的なモデル」と書かれていましたが、確かにかなり個性的ではあります。
なお、1998年12月に5,000台限定で発売後、ほとんど見かける機会もないまま翌年9月に改めて「標準ラインナップ同様の一部改良を施し、継続して販売」とアナウンスされており、カタログモデル化というより、単に在庫がダブついていたのかもしれません。
レトロカー火付け役のスバルとはいえ、何台も作っていればこういうクルマも1台くらいは出てくる…というお話でした。
※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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