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初代ダイハツ ミラジーノ(コンパーノ?・1999年)
トヨタ オリジン(初代クラウンのリメイク・2000年)

初代ダイハツ ミラジーノ(コンパーノ?・1999年)

“過去の名車を再現”、現代では不可能?1990年代レトロブームで登場した国産セルフリメイク車たち【推し車】
(画像=コンパーノがモチーフと言われると、そう見えないこともなく、しかし一番似ているのは旧ミニか、ライバルであるスズキのスズライトバンFEという初代ミラジーノ (右下)©DCTMダイチャレ東北ミーティング、『MOBY』より 引用)

発売時に「1963年に発売した当社のコンパーノをモチーフに…」とは言ったものの、誰がどう見ても「これイギリスのミニだよね?」と言われてしまったのが、初代ミラジーノ。

もっとも当のダイハツ自身が本音と建前を使い分け、BMCが1959年に発売した旧ミニの定番ドレスアップパーツ、「ミニライト」ホイールをミラジーノに装備してグレード名にしたほか、旧ミニ風ドレスアップパーツをオプション設定したり悪ノリしたのも確か。

確かにフロント周りは昔のコンパーノ風ですが、ハッチバック軽自動車の5代目L700系ミラをベースにした段階でミニにしか見えませんし、何ならコンパーノと同じ1963年に発売した、スズキのスズライトバンFE型の方がよほど似ていたり。

ダイハツは2000年まで、4ドアセダンのアプローズやシャレードソシアルを販売していましたから、こちらをベースにすれば「もっとコンパーノ」だったかもしれませんが、モデル末期の不人気車をベースに高価な限定車を作るより、普通に売れるクルマを選んだわけです。

トヨタ オリジン(初代クラウンのリメイク・2000年)

“過去の名車を再現”、現代では不可能?1990年代レトロブームで登場した国産セルフリメイク車たち【推し車】
(画像=プログレをベースによくぞここまで作り込んだものだと、称賛したくなるトヨタ オリジン,『MOBY』より 引用)

クラシックが結構話題になったことで味を占めたか、あるいは5ナンバー級ボディの「小さな高級車」、プログレの登場でちょうどいいベース車になると考えたか、トヨタのセルフリメイク第2弾として誕生したのがオリジン。

リメイク元は1955年に発売した初代トヨペットクラウンRSでしたから、プログレがベースだとスマートすぎるのが難点ではあったものの、1,000台ちょっとしか作らない限定車なのに700万円と今考えれば激安で、観音開きドアもちゃんと実装したのは立派でした!

初代クラウン、特に初期型はアメ車をチョロQ化したようなズングリムックリのデザインでしたから、2003年まで作っていたハイルーフセダンの5代目ビスタをベースにすれば、より近いイメージにはなったものの、エンジンや質感を考えればプログレが正解でしょう。

なお、このオリジンが出て以降、単純な衝突安全基準だけでなく、歩行者への被害軽減なども考慮されて車体形状の制約が増え、突起物や装飾物を思うように配置できなくなって、このような「昔の名車のソックリさん」は作りにくくなりました。

オリジンはそういう制約に縛られる前に作れたセルフリメイク作品として、最後のチャンスを活かせたかもしれませんね。

文・MOBY編集部/提供元・MOBY

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