
JAPÓN, GASTO DEFENSA SE INCREMENTA.12-01-2023.
日本が防衛費を増額することについてスペインでも主要紙がそれを取り上げた。スペインでもアジアにおける中国の台頭と台湾への侵攻の可能性が良く取り上げられるようになった。それが日本の防衛費増額に主要紙が関心を示すようになった背景としてある。
日本の国民一人当たりの防衛費は少ない
筆者はこの増額は中国の脅威の前に当然の成り行きだと理解している。2027年度までに防衛予算を43兆円程度とし、その財源についてどのようにして賄うかこれからさらに議論されて行くことであろう。
防衛費の増額について反対の意見もあるようだが、日本の国民ひとりあたりの防衛費が4万円というのは主要国と比較してこれまで少なかったということも知っておく必要がある。
日本人は国を守ることが嫌い
防衛費増額もさることながら、ここにひとつ大きな問題がある。日本国民の国を守る意識の完全なる欠如である。「国の為に戦いますか」という質問の前に18歳以上を対象にした調査で、日本は世界で最低の13.2%しか「はい」と答えた人がいないのである。そして「いいえ」と答えた人が48.6%もいるというのである。これは国防という意味において非常に危険な状態にあるということだ。いくら軍備を強化しても国民の多くが国を守る意志に欠けるというのは軍備の強化を弱めることに繋がるからである。
例えば、韓国は一人当たりの防衛費は12万円と日本と比較して3倍の負担になっている。また、国を守る意識はこの表で見ると「戦う」と答えた人が67.4%もいるのである。「いいえ」と答えた人は32.6%。「わからない」とか無回答の人はゼロ。それだけ韓国の国民は国を守るか守らないかの意志表示が明確となっているということだ。
同じアジアの隣国同士で、この歴然とした差について反省する必要がある。韓国はこれまで歴史的にも国が侵略された歴史を持っているということ。一方の日本は他民族から侵略されたこともなく、今も民族闘争など存在しない。強いてあげればアイヌ問題だけであろう。そして日本は中国からの脅威はあっても外国から侵攻された経験のない日本にとってその脅威を国民は真剣に受け止めることができないのである。正に、「平和ボケ」が甚だしいというのが今の日本の姿である。