愛車のナンバーを「自分の好きな数字」にできる希望番号制度は、1999年に導入されて以来多くの人に利用されています。
誕生日や記念日、スポーツ選手やアーティストにちなんだ数字など、街行く車に装着されている希望ナンバーは実にさまざま。一方で、「1122」「8008」など、多くの人から選ばれている「定番のナンバー」も見られます。
こうした人気ナンバーを愛車に装着しているオーナーは、どのような理由からそれを選択したのでしょうか。定番ナンバーを選んだオーナーの声を集めました。
家族関係を表すナンバー、どうして選ぶ?
希望ナンバーのなかでもファミリー層からの人気が高いのが、「1122(いい夫婦)」や「1188(いいパパ)」など、家族関係をイメージしたナンバーです。円満な家庭を願って選んだものと思われますが、実際の理由はどのようなものなのでしょう。
「1122」はラブラブ夫婦かと思いきや……
まずは「1122」を選んだオーナーにインタビューを行いました。
「かなり多く走っている車種なので、大きな駐車場で間違えないように希望ナンバーにしました。でも、夫婦で使う車なので、どちらかだけに縁のある数字は使えないじゃないですか。そうなると、1122くらいしかないんですよね。ノロケたいとかではなく、妥協の産物といいますか」(30代男性)
街で「1122」のナンバーを見かけると、「仲のいい夫婦なのかな」といった想像が浮かびますが、実際には合理的な考えからこの数字を選んでいる夫婦もいるようです。別の方からはこんな意見も。
「2人に共通する数字って、なかなかないんですよね。ウチは結婚記念日も11月22日なので、夫と相談して『これでいいね』って。ちなみにその日に入籍したのは、夫が『歳をとっても忘れないように』と言ったからです。そこは現実的に判断したというか……ラブラブでゲン担ぎをする夫婦もいるかもしれませんが、実際にはそういう人って少ないんじゃないですかね」(20代女性)
このように、わかりやすい数字には現実的なメリットも多いようですね。反対に、「ラブラブぶりを見せつける」という意図でこのナンバーを選んでいる人は、そう多くないのかもしれません。
「1188」に隠れた意外なメリット
次に、「1188」のナンバーを装着している車のオーナーに話を聞いてみました。
「以前は長男の誕生日をナンバーにしていたんですよ。でも、次男が生まれてから、このままだと不公平だよなって。色々考えて、私が運転する家族の車ということで、1188でいいかと。よく見るナンバーですし、変な目立ち方をしなくて済みそうですからね」(40代男性)
子どもを中心に物事を考えるのは、親として自然な発想でしょう。本当はお子さん全員にちなんだ数字にできればよいのでしょうが、4ケタの縛りがある以上、うまく要素を詰め込むのは難しいと考えられます。
さらに、きわめて現実的な観点からこの数字を選択したという人も。
「子どもが生まれて、すぐに『baby in car』のステッカーを貼って、ナンバーも1188に変更しました。どちらも同じ理由で、事故などの際に子どもに気づいてもらえるように。子どもの誕生日や1122では、傍から見て子どもがいるかわかりませんからね。ウザいと思う人もいると思いますが、そのくらい主張が強い方が印象に残るかなと」(30代男性)
たしかに「1188」のナンバーであれば、車の持ち主に子どもがいることは一目瞭然です。ステッカーともあいまって、万一の際に子どもが見過ごされる可能性はかなり低くなると考えられます。