落とし込み釣りのタックルと攻め方
落とし込み釣りのタックルは竿が落とし込み釣り専用の3.9mに変わっただけで、前打ちの時の目印仕掛け部分だけを短く切ってそのまま流用。
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エサはイ貝の繊維掛け。旧波止の内側は一段低くなっていて、海面とは垂直立下の形状になっている。その壁面ギリギリにエサを落としていく。
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38cmのチヌがヒット
海水の色は外向きが澄んで波気立っていたのに対し、内向きは前日までの大雨の影響もあって濁り気味で、潮の動きも良くない。
前打ちに固執した結果残り時間も少なくなり、どうやら期待薄だという暗い気持ちは一転。開始10分程で竿先からモゾッとした感触が伝わり、テンションを微調整すると、目印が明確に引き込まれる会心のアタリに遭遇。
ここぞとばかりに鋭くアワせると魚の重みが乗った。魚の引きからコントロールは十分できる大きさだと予想。怖いのはバラシだけ。主導権を渡すことなく海面に浮かせて、空気を吸わせればこちらのもの。無事タモ入れして38cmのチヌを手にした。
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口元にしっかり掛かった針掛かりを見ると、自力で釣った実感が一層増してきて喜びもひとしお。
この後、納竿間際にもアタリがあったがフッキングには至らず。前打ちで4時間半を費やしてもダメだったチヌが、落とし込み釣りのほうが活性が高く、開始10分で釣れたのだから、釣りは何年やっても分からないものだ。
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おかみさんから労いの言葉
10時過ぎにあわてて納竿し、10:30の予約便で波止を後にした。最終釣果はチヌ38cm1匹とガシラ1匹となった。
乗船場に戻ると同船者たちは出迎えのおかみさんにそれぞれの釣果を報告。アコウやマダコなどの釣果に続いて、私の報告にもおかみさんから「みんな頑張って釣ってくれている」と労いの言葉があった。
帰宅途中に更新されたホームページの釣果情報を見ると、ハマチ、平セイゴ、グレ、チヌなどの釣果があがっていて、中には落とし込み釣りでチヌの二桁釣果の人もいるなど、幸運にも魚の活性の良い日の釣行となったようだ。
あとは平鯵が今後戻ってくることを期待したい。帰宅後は釣果のチヌとガシラは酒蒸しにして賞味した。
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<伴野慶幸/TSURINEWSライター>
水軒一文字