ストラウス夫妻の逸話は、極限の状況下でのラブストーリーとして、ジェームズ・キャメロンが監督した映画「タイタニック」(1997)にも登場する。

作品では、海水が流れ込む部屋の中で、老夫婦が手を取り合い最期を迎える場面がある。劇場版からはカットされたが、アイダさんが下船を拒否するシーンも撮影されたという。

なお、ラッシュ氏の妻ウェンディさんは、オーシャンゲートのコミュニケーション・ディレクターを務めており、過去2年間で3度、タイタニック号の残骸を訪れていたと伝えられている。

18日に消息を絶ったタイタンは、22日に船体の一部とみられる破片が海中で発見された。米沿岸警備隊は、破片は「壊滅的な爆縮」によるものと発表し、ラッシュ氏を含む5人のクルーの生存は、絶望的との見方を示した。