医療に貢献するカブトガニの青い血
カブトガニは人間の赤と違って青い血液を有しています。このカブトガニの血液は、医療分野で注目を集めてきました。
なんと1リットルおよそ150万円もの価値があるといわれています。
カブトガニの血液の持つ能力
カブトガニの青い血液は、医療の世界で注目されてきました。
その理由は、カブトガニの血液に含まれるLALという物質にあります。
LALを原料にして作られるLAL試薬は、対象の物質に毒素が含まれているか正確かつスピーディにチェックできます。
その対象も幅広く、開発中の薬品やワクチン、さらに食品も含まれます。
また、このLAL試薬は食中毒予防にも高い効果を発揮するようです。
例えば、食中毒を起こすものに大腸菌があります。
大腸菌になぜ注意しなければならないか、それはエンドトキシンという毒素を含んでいるからです。
この毒素が私たち人間の血液に少しでも混じると最悪の場合、ショック死を招くこともあるようです。
そしてLAL試薬は、エンドトキシンにも反応する性質があります。
毒素をゲル状に固めてしまって、無害化する作用が期待されています。
ほかにもカブトガニの血液には、タチプレシンやシコン、トウアズキといった成分も含まれています。
これらの成分はHIVの進行抑制効果があるといわれていますし、がんの治療薬にも使えるのではないかと期待されているほどなんだとか。
カブトガニの生息数が減少中?
カブトガニの青い血液は、人間に様々な恩恵を与えてくれます。
ただし、カブトガニは減少傾向にあるといわれており絶滅も懸念されています。
アメリカでは毎年60万匹ものカブトガニから血液を採取しています。
採血量は、カブトガニの総血液の30%程にもなります。
それもあってか、血液採取の際3%、採取後海に戻した後10~20%程度のカブトガニが命を落とすといわれています。
しかも、メスへの負担が比較的高いこともわかっています。
メスへの負荷が大きいことで、採血後には産卵場所へ移動する頻度も減るのだとか。
命を落とす固体があり、かつメスの繁殖力が低下することで、カブトガニが減少傾向にあるという指摘も見られます。
そして数字でも変化が現れています。
カブトガニの卵の密度は2018年の時点で、1平米あたり8,000個。
1990年代初めは8万個あったといいますから、1/10に減少したわけです。
今のところ絶滅危惧種に指定されていませんが、生息数が減少の一途をたどっているのはたしかなようです。
そこで捕獲数を減らすような試みもすでに行われています。
その一環として、カブトガニの血液に代わる代用品を活用する方法が取られています。
カブトガニの代替品も発展中
カブトガニの血液が必要なのは、LAL試薬の原料になるからです。
しかし、カブトガニの生息数が減少傾向にあるため、LAL試薬と同様のものを人工的に合成する動きも見られています。
まとめ
生きた化石として知られる「カブトガニ」は、私達人類と異なり、その血液は青となっています。
これは、カブトガニの血液に含まれるヘモシアニンという成分が関係しているんだとか。
そして、このカブトガニの青い血液には、私たち人間の命を救える成分があることから医療界で数多く利用されてきました。
ところが、血液を奪い取ってしまう事から、海に戻されても命を落としてしまう個体も多いそうです。
提供元・FUNDO
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