こういう職場では、
「朝から頑張って自分の担当業務を片付けたので定時退社します」
とか
「明日は実家から届く生鮮食品を受け取らないといけないので午前中は在宅勤務しますね」
とか
「今度の連休に有給つなげて1週間お休みいただきますね」
とかいうのはNGなんですよ。
たとえ仕事が無くても、やってるふりをしつつ職場にスタンバイしてないといけない。担当業務を持ち帰るなんてことはそもそも想定されていないし不可能なわけです。
そういう職場では、敏腕な管理職がしっかり全体の統制をとって差配しないと、ダラダラと途切れることなく永遠に仕事が続くみたいな状況になりかねません。
でも安心してください。運悪くそんなエンドレスな職場に巡り合ってしまった人にも、週末という強制リセットイベントは週一回必ずやってくることになります。
「華金」という言葉があるように、どんなに残業の多い職場でも、金曜日だけは早めに引き上げて遊びに行ってもOKみたいな空気はみんな感じているはずです。
週末の持つリセット機能は、メンバーシップ型雇用で働く多くのサラリーマンにとって必要不可欠なライフラインみたいなものでしょう。
ちょっと前置きが長くなりましたが、それこそが水曜日派の真意でしょう。水曜日を休みにしちゃえば実質的に週末が2倍になるわけです。
まあそういう意味だと別に火曜でも木曜でもいいんですが、やはりバランス的には水曜一択でしょう。
別に家に帰って寝てようが遊びに行こうが何でも構わないですが、とりあえず「明日は休みなんだから仕事はほどほどでいいや」という強制リセットイベントが週にもう一回増える効果は相当だと思いますね。その破壊力たるや、プレ金の比ではないはず。
逆に言えば、最初から仕事の範囲が明確で、裁量もあって自分であれこれ調整できる人にとっては、週末が増えること自体にはあんまり魅力が無いわけです。
むしろ、メリハリ付けて働き、一泊二日より二泊三日でガッツリ遊べる三連休の方を選ぶでしょう。
今気づいたんですが、散々の評価で今や経産省の黒歴史になりつつある“プレミアムフライデー”ですけど、一時的とはいえ週末のもつリセット効果を高める効果はそれなりにあった気がしますね。
以降、 <筆者が「少子化対策としての週休三日制は筋が悪い」と考えるワケ ダラダラ長時間働く、バリバリ成果をあげる以外の第三の働き方
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Q:「人事考課で低評価をつけ続けられています」 →A:「上司が足を引っ張る理由はないはずなので、一度腹を割って話してみるべきです」
Q:「新卒採用は岐路を迎えている?」 →A:「どこの採用担当もみんな『もう新卒だけじゃ無理』って言ってますね」
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編集部より:この記事は城繁幸氏のブログ「Joe’sLabo」2023年6月8日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はJoe’s Laboをご覧ください