車選びに際して、まずは「予算」から選択肢を絞っていく人は多いでしょう。その際悩みの種になるのが、グレードやオプションの選択です。
快適性や利便性などの面で、装備が充実している点が上位グレードのメリット。一方で、最上級グレードともなれば当然価格もつり上がり、予算的には「さらに上級な車種」が視野に入ってくることもあります。
手頃な車種の上位グレードを選ぶか、より上級車種のベースグレードを選ぶか……相反する価値観に正解はあるのでしょうか。今回は「上位グレード派」の意見を集めました。
目次
アルヴェルはあえて外した!『ノア』の最上級グレードを購入した理由
特別グレードの『フリード Modulo X』を購入した理由
アルヴェルはあえて外した!『ノア』の最上級グレードを購入した理由

まずは500万円弱で新型ノアの最上級グレードを購入したという30代の女性にインタビュー。価格帯としてはアルファードやヴェルファイアの一部グレードも視野に入りますが、購入の決め手は何だったのでしょう。
「アルファードも検討しましたが、ノアは新型が出たばかりなのに対して、アルファードはモデル末期だったことが大きいです。でも多分、アルファードの新型が出ていたとしても、同じようにノアを買っていたと思います。
アルファードやヴェルファイアは、自分たちにとっては少し主張が強いというか……近所であまり目立ちたくないのもありますね。あとは、子どもがまだ5歳と3歳なので、高級な車だと気を遣ってしまいますし。送迎やちょっとしたお出かけで乗るには、いろんな面でノアの方が使い勝手がいいと思ったんですよね。
いいグレードを買ったのは、夫と相談して、せっかくの最新型だし、妥協せず好きなものを付けてしまおうと。一般的に必要ないと言われる機能でも、使ってみると便利だったり、ちょっとした違いにテンションが上がったりしますからね」(30代女性)
使用環境やライフスタイルによって、自分にとって最適な車種は異なります。一般的に上級車種と見なされる車であっても、それが万人にとってベストな選択肢であるとは限らないのでしょう。
特別グレードの『フリード Modulo X』を購入した理由

次に話を聞かせてくれたのは、2年ほど前、ホンダ フリードの特別グレードである「Modulo X」に多くのオプションを装着して購入したという男性。
300万円前後がボリュームゾーンとされるフリードですが、購入価格は430万円ほどになったと言います。予算的にはホンダのステップワゴンや、当時のオデッセイなども狙えそうな価格帯ですが、それでもフリードにこだわったのはなぜなのでしょうか。
「もちろん、予算的にはオデッセイなんかも考えましたが、妻が大きい車は運転が怖いと。家の駐車場があまり広くないのもありますね。それで、3列シートで取り回しがいい車となると、フリードかシエンタくらいしかなかったんですよね。
あとは、運転の軽快感も大きかったです。昔から車弄りが趣味で、結婚前はシビックのタイプRなんかにも乗っていたのですが、子どもが生まれてからはそういうわけにもいかなくて。ミニバンはどうしても運転が楽しめないイメージがありましたが、Modulo Xのフリードはかなりキビキビ動いてくれて、これならある程度満足できそうだな、と」(30代男性)
車のグレードのなかには、いわゆる「ワークスチューン」と呼ばれるメーカー直系ブランドのカスタマイズが施されているものがあります。
ホンダのModuloのほか、トヨタのGR、日産のNISMOなど、コンパクトカーやファミリーカーにも「走り志向」のカスタマイズを施しており、「利便性の高い車でも走りを楽しみたい」というユーザーの需要に応えています。